イーノ兄弟15年にわたる音楽の対話が遂に初のコラボアルバムへと昇華。
幾多の名演のプロデューサーにして「アンビエント」ミュージック概念の創始者:ブライアン・イーノと実弟ロジャー・イーノ。二人のコラボは映画「トレインスポッティング」でも使用された83年の「アポロ」でもありましたが、本格的な共作は今回初。楽曲を色彩になぞらえた濃淡様々な音の戯れはもちろんサティを想起させますが、ボーズ・オブ・カナダだったりクラスターみたいな瞬間もあるのが興味深いです。名門ドイッチェ・グラモフォンからの堂々リリースの本格アンビエント作品。
(C)高崎オーパ店:大坪 挙
タワーレコード(2020/04/17)
詩情あふれるサウンドスケープ!ロジャー&ブライアンのイーノ兄弟、初のデュオ・アルバムは15年にわたるコラボレーション『ミキシング・カラーズ』。アルバムに収められた18曲のサウンドスケープは、聴き手を曲の奥底に漂う永遠の空間へといざなう。 (C)RS
JMD(2020/03/03)
ブライアンとロジャーの〈イーノ兄弟〉による名義では初のアルバムがドイツ・グラモフォンからリリース。1曲を除き色に関するタイトルがつけられた計18曲は、主に弟が楽器で作曲した素材を兄が加工して戻すという、さながら2人の会話を音にしたようなもの。その中には2005年頃に書かれ曲もあるというから、およそ15年の歳月を経て完成したことになる大作だ。ピアノを筆頭に楽器の催眠的かつドラマ性ある演奏が、それらを包み込むシンセや抽象的な音響の処理により瞑想へと導かれ、アルバムを聴き進めていくほど音の奥底へと潜り込んでいく感覚にさせられる。美しくも極めてディープなアルバムである。
intoxicate (C)青木正之
タワーレコード(vol.144(2020年2月20日発行号)掲載)