2000年代のUKロック・シーンに颯爽と登場し、その若さ故の疾走感溢れるギター・ロックでファンのハートをがっちりとホールドしたロンドン郊外、ウェルウィン・ガーデン・シティ出身のスリーピース・バンド、ザ・サブウェイズ。デビュー当時平均年齢18歳だった彼ら、世界のライヴ・シーンでも、レディング/リーズ・フェスティヴァルへの5年連続出演をはじめ、そしてグラストンベリーやTイン・ザ・パーク、ドイツのRock Am Ringなどのメジャーなフェスティヴァルで人気バンドとしての評判を確固たるものとした。ここ日本でもサマーソニックや単独公演で来日を果たし、大きな話題を集めた。
2015年に通算4作目となるセルフ・タイトル・アルバムをリリースし、続く2016年にはアコースティック・ナンバーを集めたEPをリリースした以降、メンバーそれぞれ、バンドを離れた活動を行っていたが、デビュー・アルバム『YOUNG FOR ETERNITY』の発売15周年を迎える今年、再始動を宣言!15周年記念ツアーと、1stアルバム『YOUNG FOR ETERNITY』と2nd アルバム『ALL OR NOTHING』のアニヴァーサリー・エディションの発売を発表した。
熱病のような3分以内の必殺チューンにストレートな歌詞、ストレートでメロディックなギター・ロックで一躍UKロック・シーン期待のニュー・カマーとして大きな注目を集めたザ・サブウェイズ。デビューする前にグランストンベリー・フェスティバル、レディング&リーズ・フェスティヴァルへ出演を果たし、UKクラブ・ツアーもソールドアウトにした彼らが2005年にリリースしたデビュー・アルバム、『YOUNG & ETERNITY』。ライトニング・シーズのフロントマンであり、ザ・ズートンズ、ザ・コーラル、エコー&ザ・バニーメンなどの作品を手掛けたことでも知られるイアン・ブロウディがプロデューサーを務めた本作からは、「Oh Yeah」や「Rock & Roll Queen」といったUKヒット・シングルが生まれ、ケイト・モス出演のRimmelのCMや人気TVドラマ・シリーズ「The O.C.」などにも彼らの楽曲がフィーチャーされた。今回リリースとなる発売15周年を記念した"アニヴァーサリー・エディション"はCD2枚組。CD1にはオリジナル・アルバムに日本盤に収録されていたボーナス・トラック2曲を加え、さらに2006年レディング・フェスティヴァルからのライヴ音源を8曲も収録。そしてCD2には5曲入りの『1AM』 EPに6曲入りの『Kitchen Demos』EP、4曲入りアコースティックEPにシングルのB面に収録されていた8曲と2004年、BBC RadioのZane Lowe番組で収録されたスタジオ・セッション音源などを収録。アルバム未収録、未発表音源が多数入った充実の49曲入りだ。
バンドとしての活動を休止していた間、フロントマンのBilly Lunn(Vo./G)はケンブリッジ大学で学び、紅一点のベース、シャーロット・クーパーは母となり、ドラムスのジョシュ・モーガンはフランスに住まいを移したという。そして今、彼らは新しいアルバムの制作に取り掛かっているとのこと。15年前、デビュー・アルバムをリリースした時、Billyはこう語っている。「僕は、歴史に残るような素晴らしいアルバムを何枚も作りたいだけなんだ。」ミュージシャンとして、また人間としても成熟した彼らだが、そのアティテュードは今も変わっていない。
発売・販売元 提供資料(2020/03/19)
Rock & roll is the province of youth. Each generation needs new bands to call its own, preferably bands close to the audience's own age. Hence, the Subways, a U.K. trio who won the Best Unsigned Band competition at the 2004 Glastonbury Festival and released their debut album, Young for Eternity, the following year when they were all still in their teens (it appeared in America early in 2006). The songs are clearly the work of teenagers, scrabbling together strands of their favorite bands -- chiefly Nirvana and Oasis, yet there are elements of other Britpop bands like Supergrass, along with post-grunge groups like the Vines -- to create something that feels comfortably familiar. Teenagers in 2005 and 2006 may find this to speak directly to them simply because the Subways are new in appearance, even if they aren't new in sound. At its best, the album serves as a reminder of the monotony of waiting to grow up. ~ Stephen Thomas Erlewine
Rovi
ロンドン郊外のウェルトンガーデン・シティから飛び出した3ピース・バンド。ウェルなんとかがどこにあるかを知らなくても、このピュアな衝動はロックを愛するリスナーすべてのハートに辿り着くだろう。平均年齢18歳、モータウンとチャールズ・ブコウスキーを愛するヴォーカル/ギタリスト=ビリー・ランの張り裂けそうな歌声、紅一点のベーシスト=シャーロット・クーパーのミニ・スカート姿はUKのメディアをノックアウトしているし、上半身裸で叩きまくるドラマー=ジョシュ・モーガンのどこかシャイそうなヒゲ面も憎めない。パンク~グランジを通過したドライヴィンなギター・サウンド。ラウドなノイズを解き放ちながらもメロディーが際立ったクリアな質感は、プロデュースを手掛けたイアン・ブロウディの確かな手腕だ。とにかく、どこを切ってもジューシーで、ロックのつぶつぶ100%。いっきに飲み干しちゃいましょう。
bounce (C)村尾 泰郎
タワーレコード(2005年08月号掲載 (P80))