フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
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発売日 |
2020年05月13日 |
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規格品番 |
DDCZ-2256 |
レーベル |
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SKU |
4543034049639 |
2015年5月13日発売の前作/1stALBUM 「あぱんだ」からちょうど5年後の日にリリースとなる今作も前作同様にいわゆるベーシストのソロ活動アルバムという枠には全く当てはまらない。2017年末のZAZENBOYS脱退より2年、そして前作からは5年のブランクを破る「えぴせし」【攻撃】というギリシア語を平仮名で冠した今作。サウンドは80年代シンセポップ/ソウル/ファンクを想起させるシンセサウンドとビート/トラックからAORやネオアコースティック感、オルタナティブロック、チルウェイブやニューウェーブ感まで様々な折衷。低音の迫力ある歌唱、伸びやかで重厚に重ねられたコーラス、そして他の誰にも似ていない詞の世界に浸ると、日本を代表するとまで称されるベース演奏技術すら彼にとっては数ある表現方法の中のひとつに過ぎなかったとさえ感じさせられる。独自の高い芸術性と野暮ったくない商業性とが絶妙にバランスした作品であり、並々ならぬ鋭意を持った傑作だ。
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 00:39:27
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ZAZEN BOYSを脱退して以降、TK from 凛として時雨からももいろクローバーZに至るさまざまなサポートを務めてきた吉田一郎が、5年ぶりの新作をついに完成。
前作と同様に、作詞/作曲、アレンジ、楽器演奏、エンジニアリングまでをみずからが手掛けた本作は、80年代のエレポップ~ニューウェイヴへの愛情を基盤に、マシーン・ファンクやバレアリックなダンス・ミュージックを横断する当人の作家性がより色濃く反映された作品に。シンコペーションするリズムにラップを乗せた"B面のまほろば"、岡村ちゃんばりの歌唱を披露する"phoenixboy"あたりは表現力の高まりを感じさせるが、ただ快楽的というわけではなくどこか寂寥感が漂っているのは、シンガー・ソングライターとしての彼の本分だと言えよう。
bounce (C)金子厚武タワーレコード (vol.439(2020年6月25日発行号)掲載)
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もはやZAZEN BOYSの元ベーシストという肩書は不要な吉田一郎によるソロ・プロジェクトの、初作にして名作『あぱんだ』(2015年)より5年ぶりとなるセカンド・アルバム。前作の流れは汲みつつも、ちょっと照れ笑いが含まれていたような前作を真顔でアップデートしたような全10曲が並ぶ。人工的なビートに吉田の歌やベースが交わって、全体的に得も言われぬ美しさを醸し出しており、タイトルの『えぴせし』(EPITHESI)も、〈EPITHESIS〉(エピテーゼ=欠損した身体の一部を補う人工の医療具)からさらに一文字欠損した言葉だと思えば納得がいく。喩えるなら、無機質な箱の中に怪しい画家がいて、何年もひたすら美しい風景画を描いているとか、武道の達人がひたすら美しい演武を繰り広げているとかいったような……ある種の狂気すら感じられる美しさ。
歌唱、トラックはもちろんのこと、前作の名曲"暗渠"をそのままアップデートしたような"B面のまほろば"でのラップ的フロウやバッキバキのベースなど、細部に宿る個性も聴きどころでありつつ、それでいてスムーズに聴けて切なさも残るのがニクい。前作を超える大傑作。
Mikiki (C)酒井優考タワーレコード (Mikiki(2020年5月12日)掲載)
ZAZEN BOYSの前ベーシストであり、また数多くのミュージシャンとプレイしている最強ベーシスト、吉田一郎のソロ2nd。前作同様エレクトロなサウンドを基底にしつつ、随所に光るベースラインの美しさ、そして叙情的で、耳に心地よい違和感を残す歌詞が時にポエトリーリーディング的に、時にメロディアスに響く。吉田一郎の不可触な世界、たまりません。
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