ザ・ストロークス 7年ぶり6作目となる待望のニュー・アルバム『ザ・ニュー・アブノーマル』
2000年代に"ロックンロール・リバイバル"という一大ムーヴメントを巻き起こし、今もなおロック・シーンに多大な影響を与え続けているニューヨーク・シティが生んだロックンロール・ヒーロー<ザ・ストロークス>が、スタジオ・アルバムとしては通算6作目、実に7年ぶりとなるニュー・アルバム『ザ・ニュー・アブノーマル』をリリースすることが決定した。
ローリング・ストーン誌が選ぶ2000年代ベスト・アルバム100で2位に選ばれる等、"2000年代のロック・シーン最大の事件"とも言われた歴史的デビューアルバム『イズ・ディス・イット』から早19年。00年代、10年代と、時代の移り変わりと共に、「新たな基準」と「時代」を提示し続け、常にシーンのトップに君臨してきた彼らが7年ぶりに放つ通算6作目となる本作は、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、アデル、カニエ・ウエストらを手掛けた伝説のプロデューサー、リック・ルービンを迎え制作され、"ザ・ストロークス・サウンド"としか形容しようがない唯一無二のロックンロール・サウンドを鳴らしつつ、更なる進化と成長を遂げた、名盤と呼ぶに相応しい作品となっている。
又、今作のアルバムのジャケットには、20世紀における最も重要な現代アーティスト、ジャン=ミシェル・バスキアによる絵画「バード・オン・マネー」が描かれており、同じニューヨーク出身のアーティストとしてリスペクトを感じさせる、ザ・ストロークスならではのこだわりの高い仕様となっている。
発売・販売元 提供資料(2020/02/21)
待望の7年ぶりとなる帰還。ついに実現したと言ってもよい、リック・ルービンをプロデューサーに迎えてのニュー・アルバムは、米カリフォルニア州マリブにある彼が所有するスタジオで録音されたもの。ルービンらしくバンドの演奏をダイナミックに生々しく録音しており、近作で聴けた80年代風のシンセを絡めつつも、やはりシンプルに〈ロック〉している感が良い。特に"Eternal Summer"や"Why Are Sundays So Depressing"などミディアム・テンポのねちっこいグルーヴはクセになりそうな素晴らしさだ。ジュリアン・カサブランカスのエモーショナルなヴォーカル、センティメンタルなメロディーセンスもさらに深化しており、キャリアを積んだからこそ成しえる、ディープで力強い傑作。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.438(2020年4月25日発行号)掲載)