名門SUNNYSIDEから大注目作が登場、アンディ・ミルンの新境地=ピアノトリオを捉えた大傑作です!
アンディ・ミルンの新作は彼の特徴のひとつでもある詩的なピアノの旋律が前面に押し出された傑作!
ステイーヴ・コールマンら"M-BASE"一派として、キャリア初期からジャズの多様な可能性を追求してきたアンディ・ミルン。Dapp Theory名義での15年作にはベン・モンダーやグレッチェン・パーラトが参加、さらに18年にはラルフ・アレッシとのバンドでECM録音も果たした彼ですが、意外にもトリオ編成での作品は本作が初とのこと!
このシンプルなトリオ編成において目立つのは、ミルン自身の極めて詩的で美意識の高いピアノのフレーズと響きでしょう。これまでは技術面での精緻ぶりに隠れがちで分かりにくかった要素でしたが、シンプルなフォーマットになることでその魅力が実に分かりやすくなりました。冒頭(1)にマッコイ・タイナー楽曲を持ってくるあたりにも、現在の彼が見つめているものと自信が顕著に表れているのではないでしょうか。この演奏のキレと美感は自作曲の数々にも通じています。かつこれがオーセンティックなトリオものという様相でなく、バンド全体が「新しいもの」を見つめていることも実に重要です。インタープレイの可能性を追求しながら演奏を楽しんでいる様子がこちらにもよく伝わってきます。
トリオフォーマットからアンサンブルへ向かう、というピアニストに多いパターンの対岸に位置している本作ですが、それにはUNISONという名前を与えられたこのトリオでのジョン・エイバートとクラレンス・ペンの貢献と影響も明らかに多大でしょう。ミルン自身も「このトリオでの会話は感性の交差点…つまり"喜び・冒険・信頼"から成る交差点への道へ私を導いてくれる」と言及しています。これまでトリオでの作品を残してこなかったことには、それに相応しいメンバーを見つけられていなかったことも関係しているのかもしれません。アンディ・ミルンの現在とこれから先を伺い知れる、実に素晴らしい演奏集です!
発売・販売元 提供資料(2020/03/05)