クラシック
CDアルバム

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フォーマット CDアルバム
発売日 2020年04月10日
国内/輸入 輸入盤:国内流通仕様
レーベルAlpha
構成数 1
パッケージ仕様 -
規格品番 NYCX-10136
SKU 4589538752774

構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:00:00

【曲目】
『ラ・パッショーネ』
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732~1809)、ルイジ・ノーノ(1924~1990)、ジェラール・グリゼー(1946~1998)

ルイージ・ノーノ:
1) ジャミラ・ブーパシャ ~ソプラノ独唱のための

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン:
2-5) 交響曲 第49番 ヘ短調 Hob.I: 49 「受難」
(第1ヴァイオリン8、第2ヴァイオリン8、ヴィオラ6、チェロ5、コントラバス3、オーボエ2、ホルン2、ファゴット、チェンバロ)

ジェラール・グリゼー:
戸口を抜けるための四つの歌 ~ソプラノと合奏のための
6) 前奏曲 1.天使の死
7) 間奏曲 2.文明の死
8) 間奏曲 3.声の死
9) まやかしの間奏曲 4.人間性の死
10) 子守唄
(フルート1、クラリネット2、サクソフォン2、トランペット1、チューバ2、ヴァイオリン1、チェロ1、コントラバス1、打楽器3、ハープ1)

【演奏】
バーバラ・ハンニガン (ソプラノ、指揮)
ルートヴィヒ管弦楽団

レインベルト・デ・レーウに捧ぐ

【録音】
2019年6月、7月 オムループ音楽センター、オランダ

  1. 1.[CDアルバム]

作品の情報

商品の紹介

<受難>をテーマに掲げるこのアルバムは、二つの20世紀前衛作品のあいだに、ハイドンが受難節の音楽をもとに仕上げたとも言われる交響曲第49番をはさむという、一見意外な展開。ハイドン作品も通り一遍等の交響曲ではなく、短調の長大な緩徐楽章で始まる異色作ですが、この作品はハンニガンが指揮者としても超一流であることを端的に示す絶好のプログラムとなっています。周到に作品美をあぶりだす演奏の前後に、スペクトル楽派や電子音楽のムーヴメントを経験しながら独自の作風へと帰結していったノーノの無伴奏独唱曲と、ハンニガンがラトル指揮ベルリン・フィルとの共演でも歌ったグリゼーの連作が続き、ハイドン作品の現代性が逆に浮き彫りになる流れは絶妙というほかありません。人間性が徐々に失われてゆくさまを古代から現代にいたるさまざまな詩句の引用であぶりだすグリゼー作品は、まさにこの構成でこそ聴きたい一編。アルバムとしての聴覚体験にひときわ意義のある1枚といえます。 (C)RS
JMD(2020/02/08)

【ハイドンと20世紀…ハンニガンが提示する世紀を越えた「受難」の響き!】
2019年のAlphaレーベルからは、パトリツィア・コパチンスカヤによる戦争の惨禍を見据えた『つかの間と、永遠と』という驚くべき新譜がリリースされ大いに話題を呼びました(Alpha545/NYCX-10086、『レコード芸術』リーダーズ・チョイス2019第8位)。その成果への返歌のように、同じくAlphaレーベルから音盤リリースするようになったバーバラ・ハンニガンも苦難の時代を見据えた新録音を発表します。オランダの精鋭集団ルートヴィヒ管弦楽団を自ら指揮しての本盤に選ばれたのは、これまでもすでに演奏会シーンで彼女が追求しつづけ、絶賛を博してきた三つの演目――すでに亡くなって久しい20世紀の前衛ふたり(グリゼーもノーノも、日本の近現代系オーケストラ音楽ファンにはとくになじみ深い名前ではないでしょうか)と、なんとハイドン中期の交響曲!

「受難」をテーマに掲げるこのアルバムは、二つの20世紀前衛作品のあいだに、ハイドンが受難節の音楽をもとに仕上げたとも言われる交響曲第49番をはさむという、一見意外な展開。ハイドン作品も通り一遍等の交響曲ではなく、短調の長大な緩徐楽章で始まる異色作ですが、この作品はハンニガンが指揮者としても超一流であることを端的に示す絶好のプログラムとなっています。周到に作品美をあぶりだす演奏の前後に、スペクトル楽派や電子音楽のムーヴメントを経験しながら独自の作風へと帰結していったノーノの無伴奏独唱曲と、ハンニガンがラトル指揮ベルリン・フィルとの共演でも歌ったグリゼーの連作が続き、ハイドン作品の現代性が逆に浮き彫りになる流れは絶妙というほかありません。人間性が徐々に失われてゆくさまを古代から現代にいたるさまざまな詩句の引用であぶりだすグリゼー作品は、まさにこの構成でこそ聴きたい一編。アルバムとしての聴覚体験にひときわ意義のある1枚といえます。
ナクソス・ジャパン
発売・販売元 提供資料(2020/02/06)

エーテボリ響首席客演指揮者に就任、"歌い振り"を武器に"マエストラ"としての活動に磨きがかかるソプラノのバーバラ・ハンニガンが、創立から協働してきたオランダの精鋭たちと、掌中の珠とする『受難』3作品を綴った意味深いコンセプト・アルバム。作品が自ずと希求する現在性を、演奏者と聴き手を強力に吸引する求心的な音楽として創出する彼女の手腕は圧倒的だ。ノーノからハイドンへ、彼女は実演でも両作をアタッカでつなぎ、越境的に生成される知情意を聴き手と共有する。『受難』交響曲のアダージョ冒頭の荘重な響き! ラトル&ベルリン・フィルと取組んでいたグリゼーの遺作での憑依的な凝集はまさに圧巻。
intoxicate (C)森山慶方
タワーレコード(vol.145(2020年4月20日発行号)掲載)

メンバーズレビュー

3件のレビューがあります
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今や世界的に見ても女流指揮者は珍しくもなく、重要なポストに就いている人も多い。ただ「女流指揮者でなければ制作不可能」というディスクとなると、直ぐには思いつかない。その意味で、大変興味深く聴いた。最初のノーノ作品はソプラノ歌手でもあるハンニガンが一人で歌った小品。沈痛な叫び。現代における〈受難〉とはこういうものか。アタッカでハイドンの《受難》に入る。第1楽章こそ寂しげな雰囲気があるものの、第2楽章以下は快活なハイドン。ルートヴィヒ管弦楽団がモダンオケなのも、嬉しい。しばらく間を置いて、メインのグリゼの作品。ここでもハンニガンが歌いながら指揮をする。ノーノとは違う意味でやはり悲痛な表情の曲。ただ救いがない、ということもなく、強いメッセージ性を感じる。現代音楽が人気がないのは、意味不明の音の羅列が多く、メッセージ性に欠けるからではないか、と再度認識した。
2020/11/03 T.KANAIさん
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