シンセポップの先駆者として80年代大きな人気を集めたヒューマン・リーグは、自身通算7作目とナルスタジオ・アルバム『OCTOPUS』をリリースしたのは、今から25年前となる1996年1月23日のこと。そして2020年、そのアルバムが発売25周年を記念してリイシューされる。
1995年、長年在籍していたヴァージン・レコーズから、ワーナーミュージック傘下のイースト・ウエスト・レコーズと契約したヒューマン・リーグ。その彼らが、移籍第1弾アルバムとしてリリースしたのが、7作目となる『OCTOPUS』。本作はまた、メンバーの脱退などで彼らがヴォーカルのPhilip Oakey、Joanne Catherall、Susan Ann Sulleyの3人組となってから、最初のアルバムでもあった。プロデューサーは、Tears For FearsとIan Stanley。そしてソングライティングには、元バンド・メンバーでもあるJo Callisと、当時セッションやツアーでキーボード奏者を務めていたNeil Suttonも参加している。
アルバムのサウンドで特徴的なのは、ほとんどアナログ・シンセサイザーで制作されていること。これは、80年代半ばから後半までの彼らのサウンドがデジタルであることから考えると大きな変化だった。90年代に入り、地元シェフィールドに自分たちのスタジオを作った彼らにとって、本作『OCTOPUS』はその歴史の新たな幕開けを飾る作品でもあった。彼らは1991年から1995年の間に約30曲のデモを制作したが、そのうちのいくつかがアルバムに収録されたのだった。
また今回リリースされる"スペシャル・エディション"CDのCD2には、アルバム制作時のデモ音源もいくつか収録されており、リスナーは『OCTOPUS』の収録曲が、どのように萌芽的なサウンドから磨き上げられた最終形態へと進化していったか、その過程を垣間見ることができる。
CD2で注目すべきなのは、1993発表のYMOとのコラボレーションEP『YMO VS THE HUMAN LEAGUE』からの楽曲がフィーチャーされていること。ヒューマン・リーグがYMOの楽曲をリミックスした本EPからは、"ヒューマン・リーグによるYMOのカヴァー"とも呼べそうな、「Behind The Mask」と「Kimi Ni Mune Kyun(君に胸キュン)」が収録されている。
1986年のアルバム『CRASH』以来、全英チャートのTOP10から遠ざかっていたヒューマン・リーグだったが、『OCTOPUS』のリリースによって再び注目を集めることになった。アルバムからのファースト・シングルは、彼らにとって9年ぶりとなる全英TOP10入りを果たし、全英シングル・チャートの6位を獲得する大ヒットとなった。またセカンド・シングル「One Man In My Heart」もTOP20入りを果たしている。アルバムも全英6位を獲得する大ヒットとなり、バンドにとって6作連続となるTOP10アルバムになった。
発売・販売元 提供資料(2020/01/31)
1995's OCTOPUS--continuing a trend of such extended time between Human League releases that every new album is perceived as a comeback attempt--finds guitarist/keyboardist Jo Callis back in the band for the first time in over a decade. Perhaps it's Callis' presence or perhaps it's the then-current explosion of interest in MTV-era '80s pop, but OCTOPUS sounds more like DARE!-era Human League than anything the band had done in the intervening years. From the catchy and melodic opening track "Tell Me When" to the closing "Cruel Young Lover," singers Phil Oakey, Susanne Sulley and Joanne Catherall glide through an impressive collection of good old-fashioned synthpop tunes with refreshingly few misguided attempts to fit into prevailing commercial trends. The appearance of a tune as brilliantly titled as "John Cleese: Is He Funny?" is equally commendable.
Rovi