Years

不死鳥のごとく蘇ったカントリー・レジェンド。ダン・オーバックの手を借り、シーンに帰還を果たしたジョン・アンダーソンが自身の歩んできた道を振り返る1枚『YEARS』をリリース!渋い味わいのアナログLP発売!

その甘いヴォーカルでファンを魅了し、カントリーの殿堂入りも果たしているカントリー・シンガー、ジョン・アンダーソン。1970年代後半から80年代にかけて数多くのカントリー・ヒットを世に送りだしていた彼だが、最近では病気のため、シーンから遠ざかっていた。
しかし現在65歳の彼は、2020年見事復活!実に5年ぶりとなるニュー・スタジオ・アルバムを完成させた。その復活作に手を貸しているのが、ブラック・キーズのダン・オーバック。自ら発掘した"グッド・アメリカン・ミュージック"を自身のレーベル、EASY EYE SOUNDからリリースしている音楽人である。

ジョン・アンダーソンとダン・オーバックの二人が言うには、このコラボレーションが実現するきっかけとなったのは、オーバックが純粋に一ファンとして、アンダーソンに連絡をとったことだった。その後二人はすぐさま意気投合、気づけばソングライティング・セッションのスケジュールをブッキングしていたという。その結果が本作『YEARS』へと結びついている。

「スタジオに入ったとき、これが最後のつもりで俺はやるぞって思ったことは覚えている」そう語るのはアンダーソン。「今もその事実は変わらないかも知れない。ただ、その可能性はだんだんと少なくなっている。今ではそんな風に考えることがほとんどないぐらい、体調が良くなっているよ」一方のオーバックはこう語っている。「セッションのブッキングを行って、スタジオの部屋いっぱいにミュージシャンを集めたものの、実のところ、彼がちゃんとヘッドフォンを通して音が聞こえるかどうか不安だった」そして彼はこう続ける。「彼をマイクの前に立たせてみたら、彼が歌いだしたんだけど、本当にマジカルだったよ。ジョンはこちらが望めば何回もくり返し歌ってくれた。彼は素晴らしくありたいと思っているんだけど、彼のすごいところは、歌い始めたら、そのグレイトなポイントにほぼたどり着いてるんだ、最初のテイクでね。ジョン・アンダーソンと一緒にアルバムを作れるなんて、本当にラッキーだよ、もうそれだけで大きな意味があるんだ」

アンダーソンとオーバックがソングライティングを手掛け、オーバックがプロデュースを担当した『YEARS』。アルバムには二人のほかポール・オーヴァーストリートやパット・マクラクリン、そしてEasy Eye Soundのアーティスト、ディー・ホワイト、ジョー・アレン、ボビー・ウッド、ラリー・コードル、そしてデヴィッド・ファーガソンがソングライターとして加わっている。またアルバム収録曲の「Tuesday I'll Be Gone」には、現代カントリー・シーンのスーバースター、ブレイク・シェルトンがフィーチャーされている。
かつての恰幅の良いカントリー・シンガーのイメージからは幾分かほっそりとしたものの、人生の荒波を乗り越えたぐっと渋いルックスとなったジョン・アンダーソン。その表情に刻まれたしわの一つ一つのように、彼の新作『YEARS』は、これまでの彼の物語を語る1枚になるであろう。

The years started piling up for John Anderson. He spent the better part of four decades on the road, with his glory days of the early 80s laying the groundwork for years of touring and the occasional comeback, and he seemed on track to stay on this course until a serious health scare in the late 2010s. Anderson kept the details of his health quiet, but during his recovery something serendipitous happened. Dan Auerbach -- the lead Black Key who had also become a Nashville impresario with his Easy Eye Sound studio and label -- reached out to Anderson as a fan, but he soon became a collaborator, co-writing the ten songs that comprise Years with the hardcore country singer and producing the album as well. Allusions to survival are scattered throughout Years but its hard to call it a confessional album; if Anderson has a difficult time disclosing the details of his health in public, hes certainly not going to do it on a record. Such open-ended sentiments are ideal for songs, however, since they help turn the specific into the universal, and thats a trick that Anderson pulls off with Years. He sounds reflective, grateful to still be here singing songs, and wise enough to let plenty of light into his ruminations. Much of that sweetness is due to Auerbachs decision to pitch the production of Years somewhere between the gently rolling progressive country of the dawn of the 70s and the smooth barroom country thats Andersons specialty. This means Years is a bit more ornate than most Anderson records, yet the layers of guitars and keyboards give the vocalist a rich, sympathetic bed to sing with nuance and grace. His performance, combined with the elegant sweep of Auerbachs production and the emotive songs, turn Years into a minor latter-day masterpiece from the country singer. ~ Stephen Thomas Erlewine