大推薦です、リーネ・クルーセ待望の新作!!
コンテンポラリー+キューバ+ラージ・アンサンブルが高純度かつ奇跡的に同居した大傑作!現代ジャズの先鋒のひとつがここに!
オランダ生まれ・現在はフランスを拠点に活動するヴァイオリニスト=リーネ・クルーセの待望の新作が登場!リーダー作としては通算5作目にあたる本作ですが、遂にとんでもないの出してきた…と興奮しております。
「キューバにインスピレーションを受け、録音もキューバでした」という本作、とりあえずここに鳴る音を聴いてみましょう。もれなく全て美しいことに心の底から驚かされます。コンテンポラリージャズとして100点満点+αを差し上げたいくらい、まず曲が素晴らしいです。卓越した作曲能力に関しては以前から定評のある彼女ですが、本作でのその洗練ぶりには目を見張るものがあります。ベーシックな作曲はもちろんのこと、ここに聴こえる弦楽のアレンジは楽曲の旨味をそのまま活かしきるものに仕上がっています。次いで演奏面。キューバップのモダンな鳴り方のような、アメリカン・クラーヴェを昼間に鳴らしたような、まさしく「現在」鳴るからこそ素晴らしい音響がここにあります。その洗練されたラテン要素に対して重要な意味を持っているのが、本作でバックを務めているピアニスト=アロルド・ロペス・ヌッサと彼のレギュラートリオの存在でしょう。現在のキューバ音楽シーンの急進派である彼はあのティグラン・ハマシアンも出身者の一人であるモントルー・ジャズ・ピアノ・コンペティションの優勝者ですから、本作に与えた影響も至極当然と言えるでしょう。キューバの土着性を保ちつつも音楽をそこから軽やかに解き放ち、流線をしなやかに辿るような美しさを作品が持つようになった点に、彼の輝かしい功績があります。
マリア・シュナイダーや狭間美帆らアンサンブルとしてのジャズの追求、南米周辺の動き───アントニオ・ロウレイロやアンドレ・メマーリ、ペドロ・マルチンスを経由しカート・ローゼンウィンケルへ繋がったブラジルの線、アンドレス・ベエウサエルトやカルロス・アギーレなど現在のアルゼンチン・フォルクローレの線、さらにはそれらに少なからず関係し影響を受けている/与えているであろうニコラ・クルースやVoodoohopのようなスロウテクノの潮流なども混じりあって…というようなかなり独特な折衷と融合を果たしてしまったこれ。ここで鳴っているものこそ、現在世界各地で同時多発的に起こっている「新しいジャズ観の構築」を総括したような、まだ名もなき音楽のひとつなのかもしれません。
発売・販売元 提供資料(2019/12/13)