シガー・ロスやヨンシーとのコラボレーションで知られる、アレックス・ソマーズ。その彼が手掛けた映画『HONEY BOY』のサウンドトラックがアナログLPで発売となる。
2019年にアメリカ他で公開された映画『HONEY BOY』。俳優、映画監督として活躍するシャイア・ラブーフの自伝的作品だという本作。子役として活躍する少年オーティスと、無職の父との葛藤や暴力、そして特別な絆で結ばれた複雑な関係を描きながら、そのトラウマを乗り越えようとする、成長したオーティスの姿を絡めている。ちなみにシャイア・ラブーフは、この作品の脚本を、アルコール依存症のリハビリ・プログラムの一つとして執筆したという。監督を手がけるのは、アルマ・ハーレル。大人のオーティスを演じるのは、ルーカス・ヘッジス、子供時代は、ノア・ジュープが演じている。またシャイア・ラブーフ本人も、父親役として登場している。
本サウンドトラックについてソマーズは以下のようにコメントしている。「『HONEY BOY』の音楽を作るのは夢みたいなものだった。一晩中スタジオで、奇妙なサウンドや音の出るおもちゃをあれこれ試しながら、主人公オーティスの物語を表現する音楽的コラージュを作っていった。虐待された子供としてのオーティスに、問題を抱えた大人になったオーティス、そして彼の依存症の問題を抱えた父親との破たんした関係をね」さらに彼はこう続ける。「悲しい話であるけど、そこに希望やポジティヴさ、美しさが無いわけじゃないんだ。そうしたものが微妙なバランスで成り立っている、オーティスが存在する空間を表現するコードを探し出すのは、挑戦しがいのあることだたし、刺激にもなった。その空間が僕らのコンパスとなり、映画の音楽のトーンを決めていった」
おもちゃの楽器などを作った音がノスタルジックな色合いを加え、女性コーラスやストリングスが静かで内省的なサウンドスケープを創りだしている。どの曲も繊細で美しく、主人公の心模様を描き出している。サウンドトラックは、映画の公開に合わせ配信でリリースされているが、今回待望のアナログLPで発売となる。
発売・販売元 提供資料(2020/01/17)