日本の80年代のアンビエント/環境音楽の海外マーケットでの復刻を精力的に進めているスイスのレーベル「WRWTFWW」が尾島由郎氏の『Une Collection des Chainons』をリイシュー!
海外の音楽ファンの間で近年急速に関心を集めつつある日本のアンビエントや環境音楽。ブームの火付け役となったのが、高田みどりからスタートした一連のリイシューを続けてきた(本作の発売元でもある)スイスのWRWTFWWレーベルと、コンピレーション『Kankyo Ongaku (Japanese Ambient,Environmental & New Age Music 1980 - 1990)』を手掛けた(ビジブル・クロークスの)スペンサー・ドーラン。
そのビジブル・クロークスともこの春コラボ・アルバム『Serenitatem』をリリースした尾島由郎氏が1988年に残した2枚のアルバム『Une Collection des Chainons』をWRWTFWWレーベルがCD2枚組で再発。
尾島氏が制作した、東京は表参道のスパイラル/ワコール・アート・センターの館内音楽を作品化したもの。「エアコンや冷蔵庫のモーター音といった『生活音』と同じくらいのボリュームで聴いてみて下さい」という氏の言葉どおり、空間にナチュラルにフィットする心地よいサウンドを満載。
高田みどり『Through The Looking Glass』、廣瀬豊『Nova』、芦川聡『Still Way』、吉村弘『Green』などと並ぶ80年代ジャパニーズ・アンビエントのマスターピース。
発売・販売元 提供資料(2019/11/20)
シアトルのLight in the Attic発のコンピレーション『KANKYO ONGAKU』がグラミーにノミネートされたこと(惜しくも受賞ならず…)でいよいよ8~90年代の日本の環境音楽への再評価は確固たるものとなったが、志を同じくするスイスのWRWTFWWによる好仕事も続く。件のコンピにも楽曲が収録され、ヴィジブル・クロークスとの共演盤も記憶に新しい尾島由郎が88年、青山スパイラルの為に制作したBGM集をリイシュー。施設の特性もあり当時のアートシーンやアカデミズムを感じさせる神秘的かつノスタルジックな音配置、レイヤーが全身を支配する感覚は甘美である。
intoxicate (C)片切真吾
タワーレコード(vol.144(2020年2月20日発行号)掲載)