1944年、ドイツ、ライプツィヒ生まれのジャズ・ピアノの巨匠
1984年、ポーランド・ワルシャワ生まれのヴァイオリニスト
40歳の年の差を超えた2人の邂逅
クラシック音楽への造詣とジャズの衝動が形になった演奏
1944年、ドイツ、ライプツィヒ生まれのジャズ・ピアノの巨匠、ヨアヒム・キューン、1984年、ポーランド・ワルシャワ生まれのヴァイオリニスト、マテウシュ・スモチンスキによるデュオ・アルバム。
40歳という年の差がありながら、共に、クラシック音楽をルーツとし、ジャズのドラマティカルな即興性を表現に据えた二人が邂逅。ヨアヒム・キューンは、ポーランドのジャズ・ヴァイオリニストにとって、避けては通れないズビグニエフ・ザイフェルトと70年代より近しい友人関係にあり、自身の作品にザイフェルトを招くのみならず、1974年にはNDRラジオ・オーケストラと共に共演を果たしたほか、1976年にはザイフェルトの作品にヨアヒム・キューンが参加する形で、作品を録音。つまり年齢も経歴も、多大なるものをもったヨアヒムが若きヴァイオリニストに胸をかしたような形になりますが、二人の共演は今から10年前、2009年にさかのぼります。2人は、クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団とザイフェルトのヴァイオリン・コンチェルトを演奏するシチュエーションで共演。それから、9年、ポーランドのナショナル・ラジオ・オーケストラとの共演で再び演奏。9年の時を経ての若きヴァイオリニストの表現力の発展に喜びを覚えたヨアヒムは、5ヶ月後に自宅のあるイビサ島にスモチンスキをいざない、録音。この作品の制作が実現しました。
トリオでの演奏においては、アグレッシヴで、攻めの姿勢をいまだ追究するヨアヒムも、このヴァイオリン奏者との共演では、静穏な世界と音の会話をする展開が印象的。4時間半、取り直しなしの、基本、即興での録音ながら、ヨアヒムの自宅がある地での録音という状況もあってか、テンション感はありつつも、どこか余裕もあり、録音を楽しんでもいる様子もうかがえます。また、そんなこともあって、控えめの音数にして、演奏からは雄弁な世界があり、二人が信頼し合い、インスピレーションを与えあった様子も聴き取れます。
室内楽的な響きとジャズの衝動が形になった演奏。ヨアヒム・キューンのオリジナル、そして、スモチンスキとの共作を中心にしながら、グルジェフや、ウードの大御所、ラビ・アブ・カリルの楽曲も取り上げた全9曲。"パガニーニ"と題したヨアヒムのラストのオリジナルは、まるでクラシックの小品のようでもあり、ヨアヒム・キューンというアーティストのクラシック音楽への造詣と作曲のセンスも再確認する演奏があります。
発売・販売元 提供資料(2019/12/11)