世界的ブレイク寸前!イギリスの新鋭シンガー・ソング・ライター=レックス・オレンジ・カウンティの3rdアルバム『Pony』
本名:Alexander O'Connor/アレクサンダー・オコナ―。1998年生まれの21歳、ロンドン郊外に位置するサリー州ハスルミア出身。独学でドラム、ピアノを演奏していたが、16歳の時にアデルやエイミー・ワインハウスもかつて通ったという名門音楽学校、"BRIT School for Performing Arts and Technology in Croydon"に入学。この頃よりスティーヴィー・ワンダー等往年のソウル系ソングライターに傾倒。ギターの演奏を始めLogic softwareで ソロ・ミュージックのプロデュースを始める。2015年、「怒りと、悲しみと、自分を憐れみ、情けない思いに駆られて作った」という初の自主制作アルバム『ビコーズ・ユー・ウィル・ネバー・ビー・フリー』をリリース。同作品がタイラー・ザ・クリエイターの耳をとらえ、当時17歳であったREXをLAに招いてのレコーディングを決行。彼が参加した「ボアダム」と「フォーワード」は2017年にリリースされ全米初登場2位を記録したタイラー・ザ・クリエイターの4作目のアルバム『フラワー・ボーイ』に収録される。
2017年、タイラー・ザ・クリエイターとのコラボの経験をさらに昇華させ、本人曰く「デビューアルバムとは真逆。」と称する2ndアルバム『アプリコット・プリンセス』をリリース。2018年、"BBC Sound of 2018"で栄えある2位に選出される。サマーソニック2018で初来日を果たし、その素晴らしいライヴ・パフォーマンスが大きな話題を呼ぶ。早熟な才能をいかんなく発揮した前作『アプリコット・プリンセス』から2年、ソニー・ミュージック移籍第一弾となる3rdアルバム『ポニー』がついに完成した。今作は東ロンドンにあるストロングルーム・スタジオにて制作され、作詞、作曲、録音、演奏のほぼ全てをレックスが手掛けている。これまでも親交のあるベン・バプティが共同プロデューサーとしてミックスとエンジニアリングで参加しており、先行シングル「10/10」は海外媒体から「知っておくべき楽曲」と高い評価を得ている。引っ張りだこのレックスはこの夏、フランス、ドイツの、オーストラリアの等の大型音楽フェスティバルに出演し、イギリスのでは新作の発表に先駆けて「10/10」を初披露。世界中で大ブレイク寸前のレックス・オレンジ・カウンティから目が離せない。
発売・販売元 提供資料(2019/09/20)
弱冠21歳、タイラー・ザ・クリエイターもその才能に惚れた俊英シンガー・ソングライターが待望の新作をリリース。ベニー・シングス、ランディ・ニューマンら先達とのコラボも経ての本作は、これまで以上にオーセンティックなソングライティングが発揮された傑作だ。前作で印象的だったジャズのエッセンスは薄れ、代わりにアメリカのルーツ・ミュージック~オールディーズ的要素が感じられる。ヴィンテージな質感を湛えた歌声も相まって、古き良き時代の映画などを想起させるようなエヴァーグリーンな輝きを放っているが、決して懐古主義というわけではなく、ビートの質感やピッチアップした声ネタ使い、分離の良いプロダクションなどが同時代性を演出。Z世代による新たな名盤がここに。
bounce (C)保坂隆純
タワーレコード(vol.433(2019年11月25日発行号)掲載)