アトモスフェリックでエアリーな装飾が施されたヘヴィネス、そして怒涛の咆哮と圧巻のメロディ・ライン…。想像を超えた絶妙な世界観で現代版のヘヴィ・サウンドをかき鳴らす、南カリフォルニアはサンディエゴが生んだ最新型ポスト・ハードコア/メタルコア・アクト、サウザンド・ビロウ。その完成度の高いサウンドと激情を迸らせるパフォーマンスで大きな注目を集める彼らが、前作より約2年振りとなるセカンド・アルバム『GONE IN YOUR WAKE』を完成させた!
アンダーオースやザ・デヴィル・ウェアーズ・プラダ、アーキテクツといったアーティストから影響を受け、そのポスト・ハードコア/エモ/メタルコア・サウンドを自らの血と肉に取り入れながら、その激情を吐き出していくこのサウザンド・ビロウ。この系のサウンドが好きなオーディエンスにとっては、期待を遥かに超える音像で狂喜乱舞するほどの完成度に満ちたアーティストであり、通常のロック・オーディエンスにとっても、彼らのサウンドの随所にみられる、2000年代以降のラウド・ミュージックの要素は大きなフックとなって、一度聴いたら耳に残るほどの強い印象を与えるアーティストだと言えるだろう。
デビュー作となった2017年の前作『THE LOVE YOU LET TOO CLOSE』では、疾走するヘヴィ・チューンからミドル・テンポで力強いラウド・サウンドを聴かせる楽曲まで、見事な展開を見せてくれた彼ら。アルバム発表後もダンス・ギャヴィン・ダンスやザ・デヴィル・ウェアーズ・プラダ、ブレスザフォールといったアーティスト達とステージを共にし、ヘッドライン・ツアーでも全米中の各会場をソールド・アウトにするなど、シーンから熱い支持を集めてきたのだが、そのツアーで培った力強さと強靭さをさらにサウンドへと封じ込めた、前作を軽く凌駕するほどの完成度を誇る最新作を遂に完成させた。
まずバンドは7月に新曲「Chemical」を公開、壮大な広がりと空間を感じさせるサウンド・エフェクト、そしてミドル・テンポで大胆に響き渡るヘヴィネス、内に秘めた感情を吐き出しながら爆発させるヴォーカル・ワークは、バンドとしての成長度を強く感じさせてくれる楽曲だ。また、セカンド・アルバムの詳細と共に公開したもう一つの新曲「Disassociate」では一転、ハイ・スピードで疾走するエモーショナル・ヘヴィネスを聴かせてくれており、前作にもあった「ふり幅の広いヘヴィ・サウンド」を全ての方向において押し広げたかのような、予想をはるかに上回るサウンドを提示してくれている。この2曲を聴いただけでも、次なる作品への期待感が膨れ上がってくる。
シングル「Disassociate」に関して、バンドはこうコメントを残している。 「周りに人がたくさんいても孤独を強く感じる時があるだろ。たとえ周りにいる人たちが家族であったり、友人であったり、仲間だったとしても、その周りの世界からふと切り離されてしまうかのような感覚や、まるで自分がぼやけた存在になってしまったかのようなフラストレーションを感じたりする。誰もが経験していることだと思うけど、この感覚を、ヘヴィで、ハイ・テンポで、よりカオスなサウンドでとらえようとした曲さ。今まで以上にヘヴィな曲になってるよ」
発売・販売元 提供資料(2019/09/20)
サンディエゴ発のポスト・ハードコアを掲げる4人組バンドのセカンド・アルバムは、激ハイトーンなシャウトを織り込みつつ、歌心に長けたメロディー重視のアプローチに磨きをかけた内容となっている。エレクトロやアコギなども効果的にアレンジに採り入れ、サウンドの幅を広げながらダイナミズムに富んだ曲調にはバンドの成長が刻まれているかのよう。次作にもさらなる期待がかかる一枚だ。
bounce (C)荒金良介
タワーレコード(vol.434(2019年12月25日発行号)掲載)