ノルウェーのアバンギャルド・ブラックメタル界におけるパイオニア=BORKNAGAR(ボルクネイガー)ダイナミックなサウンド轟く11作目『True North』
BORKNAGAR(ボルクネイガー)は、活動初期のブラックメタルからプログレッシヴ・ロック、フォークの要素を貪欲に吸収していくなかで独自の世界を構築。現在では、プログレッシヴ・ブラックメタルバンドとしてノルウェーのみならずヨーロッパで確固たる地位を確立する存在である。また、ノルウェーの大自然にインスパイアされた壮大なサウンドが各方面で大絶賛された前作『Winter Thrice』(2016年)で25年間に渡る活動に花を添えたベテランバンドだ。
その後、バンドがメンバーを固定させ、次なる作品のために3年という歳月を費やした結果が今作『True North』である。ヴォーカリストVintersorgの脱退をはじめ、バンドはここ数年の間に何度かのメンバー交代が起こったものの、その影響を全く感じさせない傑作だ!原点に立ち返った制作工程も功を奏した。前作では、各々が独立したスタジオで制作を進める分業制だったが、今作ではメンバー全員がかつてないほど緊密に、集中的に取り組んだことで様々なアイデアを交したという。さらに田舎のスタジオを使用し予算と時間の制限から逃れたことで、個々の曲に独自の個性と雰囲気を持たせるために十分な時間をかけることができた。その結果、一貫性を保ちながらも強力な楽曲が並べられた確かな手ごたえを感じさせる作品に仕上がった。今作では、他のメンバーも積極的に作曲に関わりLarsは3曲、Vortexも1曲書き下ろしている。最終的に12~13曲が書かれ、厳選された9曲が今作に収められた。ミキシングは、与えられた素材に対するアプローチの手法など、メタル界最高のエンジニアとバンドが絶対の信頼を置くJens Bogren (OPETH、AMON AMARTH、DRAGONFORCE、SOILWORK、PARADISE LOST)が前作に続いて担当している。バンド設立者であるOystein G. Brunは、「昔、バンドの目標といえば"自分の好きな音楽を作る"ということ以外になかった。当時は音楽で金を稼ぐこと、世界中を旅して大きなフェスに出演するなんて概念はかけ離れたものだとおもっていた。それでも、本当に良い音楽は山をも動かす力があるという信念を持っていたんだ」。その信念を貫いた結果、BORKNAGARは多くのメタルファンの心を動かす存在となっている。
今作のタイトル『True North』には【進むべき方向、目指す到達点】という意味をもつ。BORKNAGARはその地点を遂に探し当てたのかもしれない。
発売・販売元 提供資料(2019/08/30)