かつてマヌー・チャオやオホス・デ・ブルッホらと共にスペインのミクスチャー・ミュージック・シーンで活躍していたのが、アンパラノアイというバンドを率いていた女性歌手アンパーロ・サンチェスでした。残念ながらアンパラノイアは2008年に解散してしまいましたが、アンパーロ自身はその後ソロとしてますます精力的な活動をみせるようになりました。本作はそんな彼女が2014年に発表しながら、日本ではしっかりと紹介されていなかったアルバムです。
アンパーロ・サンチェスは1969年スペイン・アンダルシア地方に生まれました。ロックやソウルをこよなく愛した彼女は18歳の時にはアンダルシアで一番の女性ロッカーとまで言われるようになりました。その後マドリッドへと移った彼女は、たまたまその地を訪れていたマヌー・チャオたちとセッションする機会を持ち、お互い意気投合。彼女はマヌーからカリブ音楽をはじめ世界の様々な音楽を教えてもらい、それがその後の彼女の創作活動の大きなヒントとなりました。そして1997年にアンパラノイアとしてデビュー。キューバ音楽を基本に、スカやレゲエ、R&B、ロック、ジャズ、ポルカ...と、様々なスタイルをごった煮したミクスチャー・サウンドで高い評価を受けました。その後アンパーロがソロとして最初に発表したのが、2010年の『トゥーソンからハバナへ』(同 WRR-619)で、そこではアメリカ・アリゾナ州トゥーソンのロック・バンド"キャレキシコ"が全面的に参加。さらにブエナ・ビスタに参加していた女性歌手オマーラ・ポルトゥオンドもゲスト参加するなど、大変話題性の高い作品でした。
その後2012年に『アルマ・デ・カンタオーラ 歌う女の魂』(ビーンズ・レコード)を経て発表した2014年作が本作です。プロデュースとギターは、すっかり彼女の盟友となったキャレキシコのジョーイ・バーンズが担当。そのほかジョン・コンヴァーティノ(ドラムズ)、セルヒオ・メンドーサ(鍵盤)といったキャレキシコ人脈が多数参加し、アメリカーナ~メキシコ音楽の要素たっぷりのミクスチャーを構築。時にはキューバのソンやメキシコのマリアッチのスタイルのナンバーも飛び出すなど、そのミクスチャーぶりはますます多岐に及ぶようになりました。さらにアンパーロやジョーイとも親交の深いマヌーがかつて率いていたバンド"マノ・ネグラ"をトリビュートした曲もラストに収録。レベル・ミュージック好きの琴線にも触れそうなサウンドも聴かせます。もちろんアンパーロの力強くも繊細な歌声はここでも健在。
発売・販売元 提供資料(2019/08/15)