1966年にレコーディングした2作目のアルバム。バックを務めたのはマディ・ウォーターズと彼のバンド・メンバー達。メンバーはマディ(g)、ジェイムズ・コットン(hc)、オーティス・スパン(p)、サミュエル・ロウホーン(g)、ルーサー・ジョンスン(b)、フランシス・クレイ(dr)。この豪華なメンバーの豪快なエレクトリック・ブルースに負けぬビッグ・ママのシャウトが強烈な、濃厚な作品。 (C)RS
JMD(2019/09/10)
1950年代後半から台頭したブルース・リヴァイヴァル・ブーム期には、ライトニン・ホプキンスの『ライトニン・ホプキンス』(FLR-23131)をはじめとするブルース史に残る名盤が数多く誕生しました。そして今回ご紹介するのはその歴史的名盤の内の一枚。1966年発売当時、ブルースマンたちを感服させ、数多くの音楽ファンを狂喜させた、あの最強ブルース・アルバムのご紹介です。
「ハウンド・ドッグ」や「ボール&チェイン」といったロック名曲のオリジネイターとして有名な女性ブルース・シンガー、ビッグ・ママ・ソーントン。パンチの効いた歌声と大きな体躯でビッグ・ママを名乗った彼女は、ベッシー・スミスやメンフィス・ミニーのクラシック・ブルースの世代から60年代以降続々登場したロックやソウルの女性シャウター達を繋ぐ世代です。53年の「ハウンド・ドッグ」が大ヒット、その後60年代のブルース・リヴァイヴァル期にはジャニス・ジョプリンを始め彼女の影響を受けた女性歌手達が登場し多くの尊敬を集めました。また男装を始めとして、自身のセクシャリティを隠さぬ表現という点は、伝統的なジェンダーの慣習を突き破った先駆者として近年語られています。
本作は彼女が1966年にレコーディングした2作目のアルバム。バックを務めたのはマディ・ウォーターズと彼のバンド・メンバー達でした。メンバーはマディ(g)、ジェイムズ・コットン(hc)、オーティス・スパン(p)、サミュエル・ロウホーン(g)、ルーサー・ジョンスン(b)、フランシス・クレイ(dr)。この豪華なメンバーの豪快なエレクトリック・ブルースに負けぬビッグ・ママのシャウトが強烈な、濃厚な作品です。
発売・販売元 提供資料(2019/08/15)
プレスリーやジャニスも憧れ、「ハウンド・ドッグ」「ポール&チェイン」のオリジナル歌手としても知られるリズム&ブルースのゴッド・マザー、ビッグ・ママ・ソーントンの第2作の再発。バディ・ガイと共にアーフーリーに残した初作に続く本作は御覧の通りのマディ・ウォーターズとの共演。当然ギターはマディ、ハープにジェームズ・コットン、ピアノにオーティス・スパンなどなど豪華な面々が並ぶだけでこのアルバムの特別感が爆発しているが、その期待を全く裏切らない圧巻のパフォーマンス。その重厚感、迫力、どこをどう切っても説得力しかない力強さ。ブルーズの醍醐味というものがここにはある。
intoxicate (C)片切真吾
タワーレコード(vol.142(2019年10月10日発行号)掲載)