Love And Compromise

サマーソニック'19にも出演したUK発ソウルの新星!
サマーソニック'19にも出演し人気、知名度共に急上昇中のソウルシンガー、マヘリアのデビューアルバム!既にMVが4,000万回再生突破のキラーチューン「I Wish I Missed My Ex」を含む全13曲!同じくUK出身のR&BシンガーElla MaiやGrace Carterに続く新世代のソウルクイーンの実力が発揮された傑作!!
(C)仙台パルコ店:平野 誉幸

サマーソニック'19で、そのキュートな笑顔とパワフルで表現力豊かなヴォーカルで、集まった人たちをたちまち虜にした、只今人気急上昇中のソウル・シンガー/ソングライター、MAHALIA(マヘリア)。既に「I Wish I Missed My Ex」のミュージック・ビデオが4,000万回再生を突破するヒットとなっている彼女が待望のデビュー・アルバムをリリースする。

イギリスのレスターで音楽一家の元に生まれ育ったマヘリアは、僅か13歳でATLANTIC UKと契約。ハイ・スクールを卒業するまで地元でアコースティック曲を発表しながら、エド・シーランなどのオープニングを務めていた彼女は、18歳の時にロンドンに引っ越した。しかしそこで彼女は挫折を味わう。「18歳になってロンドンに引っ越したとき、準備万端だと思っていたのに、実際はぜんぜんそんなことなくて、混乱しちゃったの」そう語る彼女は、お金もなく、クリエイティヴなモチベーションも低下するなかで、1年以上もの間、友人や家族、親せきの家を転々としていたという。「その時、人生をとても大変なものだと感じていたの」彼女は当時をそう振り返っている。

結果的に彼女はレスターに戻ることを決め、2017年、シングル「Sober」をリリース。「他のアーティストが自分よりもどんどん先にいくのを眺めながら、自分がまだ何者なのかも確立できてなくて、自信を失くし、不安になっている自分を描いている」と彼女は語るが、その曲をCOLOUR SESSIONで披露したところ、そのスムースでスモーキー、しかしパワフルなヴォーカル・パフォーマンスがUKのメディアを中心に注目を集め、急激に物事が動き始める。瞬く間にUK期待のニュー・アーティストとなった彼女は、ライヴやツアー、またルディメンタルやコージェイ・ラディカル、リトル・シムズといったアーティストとのコラボレーション、そして「Silly Girl」や「I Remember」などのシングルや、映画『BROTHERHOOD』への出演を通して少しずつシーンにその存在を広めていった。

その彼女のデビュー・フル・アルバム『LOVE & COMPROMISE』。タイトルのインスピレーションとなったのは、数年前に口コミで話題となったアメリカの女性シンガー/女優、アーサ・キットの短い映像だったという。「その映像を真剣にみていた。私自身の成長と、男性との関係を理解するのに大きな役割を担っていたと思う」マヘリアは映像についてそう解説している。アルバムのプロダクションを手掛けるのは、Sounwave (Kendrick、St. Vincent、Schoolboy Q)、DJ Dahi(Drake、Pusha T)、Pop Wansel(Ariana Grande、Alessia Cara)、そして彼女と長年一緒にコラボレートしているMaths Time Joy。またFelix Joseph (Jorja Smith, Birdy)がエクゼクティヴ・プロデューサーとして名を連ねている。(1/2)

「このアルバムは、恋に堕ち、恋に破れ、失恋して、心を痛めたり、物事に妥協している一方で、頑なに譲らなかったりしている自分のことについて語っている」と語るマヘリア。彼女が自分の人生で感じた心の揺れ動きが、本作に収録されている各楽曲のインスピレーションになっているという。一方音楽的な部分は、「考えていたものとは全然違うものになってしまったのよ!」と彼女自身が驚くほどの出来上がりだったという。実際、初期のアコースティック・ソウル・サウンドから大きくはみ出し、洗練されたクラッシーな雰囲気や、スムースなアレンジなど、多彩な色合いが彼女のサウンドに加わっているのだ。その点について彼女は「どの曲もそれぞれ違ったサウンドになっているんだけど、それがとてもエキサイティングなの」と語っている。そんな彼女は、自身のデビュー・アルバムにジル・スコットの『WOMAN』やビリー・アイリッシュのデビュー・アルバムと似た精神や気風が流れていると感じているという。また同時に、どちらとも違う要素があるとも。しかしそれこそが、マヘリアが計り知れない才能を内に秘めたアーティストであることの証明なのかも知れない。

BBCが選ぶ期待の新人リスト「BBC Sound of 2019」でエラ・マイやグレース・カーターらと共に2019年版の候補となり、YouTube Musicの「ワン・トゥ・ウォッチ」にも選出。さらにBRITアウォーズのクリティックス・チョイス賞にも選ばれ、世界的なブレイク目前のマヘリア。エラ・マイやグレース・カーター、ジョルジャ・スミスなどと肩を並べる、R&B、ソウルのネクスト・ジェネレーション、それがマヘリアなのだ。(2/2)

UK出身でBBCの〈Sound of 2019〉にも選ばれたマヘリアの約3年ぶりとなる2作目。フェリックス・ジョセフを中心にスウィンドルやサウンウェイヴらを制作陣に起用した今作では、ジェレミー・ハーディングの名リディムを引用したバーナ・ボーイ客演の"Simmer"などでUK感覚を滲ませながら、ヒップホップ・ソウルからトラップまでをシームレスに繋いでみせる。テラス・マーティンを迎えたサイケでオーガニックな"Good Company"も快演で、可憐にしてスモーキーな声はジャジーな曲にもよく馴染む。DJダーヒ制作でラッキー・デイらと相見えた"Regular People"、ポップ・ワンゼル制作でローズ・ロイス/キャムロンの曲をベースにしたエラ・メイとの"What You Did"は2019年屈指のR&B共演だろう。
bounce (C)林剛