ウッドストック・フェスティヴァルの開催から50周年を迎え、多くの人々の記憶に残るジミ・ヘンドリックスのステージを捉えた映像作品の再発売。正式名称、"ウッドストック・ミュージック&アート・フェア"は、1969年8月15日から17日までの3日間、ニューヨーク州ベセルで行われました。最終日のトリを飾る予定だったジミが登場したのは、悪天候と進行の遅れにより18日の朝8時30分頃。およそ40万を超える観衆は既に5万人前後しか残っていませんでしたが、ジミの生涯のステージで有名かつ鮮烈な印象を後世に残します。エクスペリエンスは既に解散していたため、ステージに立ったのはミッチ・ミッチェル(dr)、ビリー・コックス(b)、ラリー・リー(g)、パーカッショニスト2人と結成した、ジプシー・サン&レインボウズ。このバンド編成に賛否はあるものの、繰り広げられたのは圧巻の演奏で、特にエフェクターによる激しいギター・サウンドによってズタズタに破壊し再構築したアメリカ国歌「星条旗」は、ベトナム戦争を続けるアメリカの状況を音で表現、やがて60年代という時代を象徴する伝説的なパフォーマンスとなってゆく。 (C)RS
JMD(2019/07/27)
〈ウッドストック〉で大トリを務めたジミ・ヘンドリックスの輝かしいプレイを、未発表映像も含めて余すところなく収録したDVDがリリースされました。あの広大な会場を一瞬にしてジミヘン色に変えてしまう歪んだ音色を操る姿はもちろん、当時の記者会見映像や関係者の証言もプラスされた豪華な内容です。会見にてアメリカ国歌や音楽の持つパワーについて発言している彼の、希望に満ちた目が印象的。
bounce (C)岩崎 容子
タワーレコード(2005年11月号掲載 (P115))