子供の誕生を経て、活動を再開したエミ・マイヤーのデビュー10周年記念アルバム。音楽の街 = ナッシュビルでレコーディングされたオーガニック・ソウル。優しさと希に満ちた11曲。*レオン・ラッセルの名曲「A Song For You」の絶品カバーを収録!
エミ・マイヤー4年ぶりのニュー・アルバムは、アメリカ南部、ミュージック・シティとも言われるナッシュビルで録音された。古くからカントリー・ミュージックの聖地として知られる同地だが、現在でもテイラー・スイフトやジョン・メイヤー、ベックなど数多くのミュージシャンがレコーディングに訪れている。今作では彼らと同じブラックバード・スタジオで録音されており、暖かでソウルフルなサウンドにエミ・マイヤーのスモーキーな歌声がピッタリはまっている。またレコーディング時に本人が妊娠していたこともあり、優しさと希望に満ちたポジティヴな曲を多数収録している。
1「Dream Poetry」はハッピーでポップなパートとスローでソウルフルなパートがハイブリッドされたR&B。3「When I LoseControl」はグラミー賞4冠に輝くアメリカを代表するブルース・ミュージシャン、ケブ・モのプロデュース/共演曲。アルバムタイトルでもある9「Wings」は、シンプルなピアノのリフにホーンズとフルートが心地よいオーガニックなソウル・チューン。飛び立つ小鳥の姿に自らを重ね合わせたような歌詞にも注目してほしい。10はレオン・ラッセルの名曲であり、カーペンターズやレイ・チャールズ、ダニー・ハサウェイらのヴァージョンでも知られる「A Song For You」のカバー。美しいストリングスのアレンジと物憂げなヴォーカルが印象的だ。そして最後に収録された「Nashville Lullaby」では生まれ来る我が子へ語りかける優しい子守唄となっている。
発売・販売元 提供資料(2019/04/19)
今度の彼女はどこまでも爽快に弾け飛んでいる。新しい命を宿しながらナッシュヴィルで録音された本作には、聴き手にポジティヴな念を注入してやまないポップソングが満載。リラクシンな風景を想起させるオーガニックなバンド・サウンドに包まれて終始ソウルフルな歌声を響かせるなか、ハイライトはケブ・モが共作 /プロデュースした"When I Lose Control"で、ゆったり身を委ねているとなんだか世界が輝いて見えてくる。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.428(2019年6月25日発行号)掲載)