2017年TINY DESK CONTEST優勝以降、全米が大注目のニューオリンズ発のソウル・バンド、タンク・アンド・ザ・バンガスがついにメジャー・デビュー。本作『グリーン・バルーン』は2013年にリリースした彼らの1stアルバム『Think Tank』以来6年ぶりとなる通算2枚目のアルバムでVerve Forecastからのリリースとなるメジャー移籍第一弾作品。
本作は、タンク・アンド・ザ・バンガスの音楽的進化を示した作品で、ジャック・スプラッシュ、マーク・バトソン、ゼイトーヴェン、ルイ・ラスティック、ロバート・グラスパーら錚々たるプロデューサー陣の手助けも借りて彼ら独自のヴィジョンを表現。
リード・シンガーのタリオナ"タンク"ボールはこう話す。「『グリーン・バルーン』は1stアルバム『Think Tank』のお姉さん的作品。『Think Tank』は12歳で『グリーン・バルーン』は16歳でセックスもするようになった。すぐそこにいる女の子。」一方バンド、バンガスは「本作は色みたいなもので、「僕たちが影響を受けているものすべてをレコードに記録するということは僕らにとって何の問題もない、だって僕らは一つに列に留まっているわけではないから。」ボールはさらにつけ加える。「私たちがレコードを作っているときは、ただただ作っているの。そして私たちは絶対次のように言うことはないわ。『今のはブルージーすぎるね。ちょっとカントリーすぎだね。ヒップホップすぎるね。』と。その曲はそういう感じだからその方向性になったのだから、その曲の持つフィーリングをそのまま押して完成させよう、それが気持ちいいの。」
発売・販売元 提供資料(2019/03/14)
名企画〈タイニー・デスク・コンサート〉で一気に注目度を上げたニューオーリンズ出身のバンドによるメジャー移籍第1弾。その動画でも炸裂していたのが、歌とポエトリーとラップを駆使して躍動するタンク嬢のチャーミングな魅力! 音楽性や唱法からはジル・スコットやノーネームを思い出すが、快活で気取らない振る舞いと言葉遊びの小気味良さによるキャラ立ちは随一だ。プロデュースはロバート・グラスパー、ジャック・スプラッシュ、ゼイトーヴェン、マーク・バトソンらが手掛けており、浮遊感あるネオ・ソウルからジャズ、セカンドライン・ファンク、ミュージカル調、ゴスペル、トラップ~ヒップホップに至る多種多様な楽曲と相まって、彼女が主役の一大喜劇を見たかのような満足感が残るアルバム。
bounce (C)池谷瑛子
タワーレコード(vol.427(2019年5月25日発行号)掲載)