フォーマット |
SACDハイブリッド |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2019年04月10日 |
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規格品番 |
TWSA-1058 |
レーベル |
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SKU |
4549767061429 |
※世界初SACD化。ステレオ録音。限定盤
※チェコ、スプラフォン社にあるオリジナル・アナログ・マスターテープから2019年にDSDマスターにダイレクト変換した後、2019年にマスタリング
※マスタリング・エンジニア:毛利篤氏(日本コロムビア)
※オリジナル・ジャケット・デザイン採用
※通常ジュエルパッケージ仕様
※盤印刷面:緑色仕様
※解説:平林直哉氏(序文解説)、他
※一部お聴き苦しい箇所がございますが、オリジナル・テープに起因します(元々のマスターに入っている欠落やノイズもそのまま収録)。ご了承ください。
アンチェルの代表盤のひとつである「オケコン」と、「はげ山の一夜」を含む2曲の管弦楽曲をあらたにカップリング。精緻でありながらもわかりやすく、独特の暖かみと緊張感を湛えた名演が高音質で眼前に広がります。今回の復刻のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから新規でダイレクトDSD化を行った音源をマスタリングしました。
バルトークは当時、西の横綱的録音であるRCAのライナー&シカゴ響盤に引けを取らないと言っても過言ではないほどの出来で、この曲の魅力を最大限引き出した名演と言えます。ターリヒ以来のチェコ・フィル黄金期を代表する名盤のひとつであり、当時のチェコ・フィルの実力とアンチェルの感性が見事に合致。それらを捉えきったスプラフォンの録音も見事です。展開の切替えの早さ、統一された均質なサウンド、そして切れの良い各楽器群のこの演奏は、後世に残る魅力があります。木質的な響きで暖かみがあり、各楽器の定位や録音会場の熱気、間接音も豊かに響くこの復刻はSACDにうってつけであり、第1回からリリースしてきたアンチェルのシリーズの中でも白眉の録音です。この盤に対し新たな評価が生まれると思います。
前回第3回発売の「展覧会の絵(TWSA1054)」と同時期の収録である3曲目の「はげ山の一夜」は、アンチェルとチェコ・フィルにとっては決別となった重要な年である1968年6月の収録。このコンビの最後期の録音であり、貴重な音源です。演奏は当時の切迫した状況を感じさせない、アンチェルらしい写実的な表現を主としています。また2曲目の「フス教徒」も彼らの理想的な演奏で、スプラフォンらしい収録と言えます。
録音はスプラフォン独特の、高域に艶が乗ったあたたかみのあるサウンドにさらに磨きがかかり、倍音成分と楽器の実在感が増した、細部まで見通しの良い響きが堪能できます。元々質感の良いスプラフォン・レーベルの音は、最新のDSD化でさらに真価を発揮します。ヴァイオリン・パートの統一感のある音色に加え、当時の木管・金管の特徴あるサウンドは今聴いても素晴らしいものがあります。間接音も豊かです。
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(2/2)
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 01:03:43
1. バルトーク:管弦楽のための協奏曲
2. ドヴォルザーク:劇的序曲《フス教徒》作品67, B.132
3. ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ編):交響詩《はげ山の一夜》
【演奏】
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
カレル・アンチェル(指揮)
【録音】
1963年3月(1)、 1962年4月9日(2)、 1968年6月(3) プラハ、ルドルフィヌム
【原盤】
SUPRAPHON
アンチェル、チェコ・フィルの演奏は高く評価したいが、マスター・テープの録音年代や保存状態によって音質にややムラが出ているのも事実だ。このディスクでは音源の一番古い1962年の序曲『フス教徒』が音質や解像度で他の2曲より劣っている。チェコは当時の東欧諸国では逸早くオーディオ分野を開拓していたので、いずれも時代相応以上のサウンドを確保しているが、まだ技術革新の途上であったためにクオリティーにばらつきがあるのは致し方ないだろう。オリジナル・マスターによってSACDの仕上がりもかなり制限されてしまうことは確実だ。