過去グラミー賞に9回輝いた、シンガー・ソングライターのノラ・ジョーンズが、コンセプト・アルバム『ビギン・アゲイン』をリリース。今作には、ノラがWILCOのフロントマン、ジェフ・トゥイーディーや、ソロ・プロジェクトのダヴマンでも活動しているトーマス・バートレットとのコラボレーションにより、昨年レコーディングを行なった色とりどりの7曲が収録される。CD、デジタル配信以外に、アナログでの発売も予定されている。2月22日から先行配信された新曲「ジャスト・ア・リトル・ビット」は、ノラ自身のプロデュースで、彼女のヴォーカル、ピアノ、オルガンの他に、ブライアン・ブレイドのドラム、クリストファー・トーマスのベース、デイヴ・ガイのトランペット、レオン・マイケルズのテナー・サックスが堪能できる。
2016年にアルバム『デイ・ブレイクス』のリリース後、長期に渡るプロモーション、そしてアルバムを引っさげてワールド・ツアーを行なったノラだったが、昨年、ひっそりとスタジオに入り、"songofthemoment"(ソング・オブ・ザ・モーメント)というコンセプトの基、何のプレッシャーもジャンルの境界線も持たずに、ただクリエイティヴな道に没頭して音楽を作れるという純粋な喜びを楽しみながら、友人達とほぼ全て即興というセッションを行ない、配信にて4曲リリース。なお、この4曲は今作品『ビギン・アゲイン』に初CD化として収録される。
昨年夏からノラがソング・オブ・ザ・モーメント・シリーズでリリースしてきたシングル楽曲達(1,3,4,6)は、魅惑的なエレクトロニック・サウンド、厳格なアコースティック・フォーク・バラード、オルガンとホーン満載のソウル・ソングまで、様々なジャンルを網羅してきた曲達と、2月22日から配信開始となった「ジャスト・ア・リトル・ビット」を含めて3曲の未発表曲(2,5,7)を追加した内容となっている。今作『ビギン・アゲイン』はノラのクリエイティヴィティを色々な角度から撮影した7枚のスナップ写真のような作品である。
発売・販売元 提供資料(2019/02/22)
2001年のグラミー8冠のセンセーショナルなデビューから、現在も絶大な人気を誇る世界最高峰の女性シンガー・シングライターのノラ・ジョーンズが所属のブルーノート・レーベル80周年の今年、2年半ぶりとなる新作を緊急リリース。"なんのプレッシャーもジャンルの境界線も考えず、ただクリエイティブな道に没頭して(曲を)作り上げる"というコンセプトに基づいた、♯songofthemomentというシリーズで配信リリースした4曲に加え、今回初登場となる楽曲を収録したシングル・コンピレーション的作品。 (C)RS
JMD(2019/02/22)
2018年6月より順次配信してきた楽曲から成る全7曲の新作。アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズのトーマス・バートレットがプロデュースしたダークな曲や、ウィルコのジェフ・トゥイーディと組んだオルタナ・カントリーなどが強い印象を残す。ホーンの入ったソウル・バラードもあれば、デビュー時のムードに近いシンプルなピアノ曲もあってヴァラエティー豊か。トータルの分数こそ短いが、聴き応えは十分だ。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.426(2019年4月25日発行号)掲載)