NYのジャズクラブSmokeが運営するSmoke Sessions Recordsより、同世代のトロンボーン奏者の中で最も高い評価を得ているスティーヴ・デイヴィスの新作、スタジオ録音が登場。同レーベルからは3作目のリーダー作となる。タイトルは「Correlations(相関性)」。スティーヴ・デイヴィスは1967年マサチューセッツ州ウースター生まれ。アート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズやチック・コリア&オリジン、ジャッキー・マクリーン・セクステット、ベニー・ゴルソン・ニュージャズテット、クリスチャン・マグブライド・ビッグバンド、エリック・アレキサンダー他ニューヨークの精鋭ジャズメンを集めたオールスターバンド「One For All」等々、重要なジャズメンとの演奏でメキメキと実力を上げ、その人気を不動のものとしてきた。録音メンバーはコネチカット州ハートフォード大学音楽科に所属し、名アルト奏者ジャッキー・マクリーンの元で学んだ精鋭の門下生達の6名。ハードバップ・フィーリングが魅力のジョシュア・ブリュノー(tp)、マクリーンの愛弟子でロンドン生まれのウェイン・エスコフェリー(ts)、正当派ピアニストのザビエル・デイビス(p),デズロン・ダグラス(b),人気ドラマーのジョナサン・バーバー(ds)、そしてアルバムリーダーのスティーヴ・デイヴィス(tb)の三管セクステット構成。タイトルの「Correlations」通り、このメンバーの相関性の深さを感じることができる。収録曲はデイヴィスのオリジナルが7曲、ホレス・シルバー、マッコイ・タイナー等のジャズメンオリジナルが4曲、合計11曲。デイヴィスのオリジナルはどれもがオーソドックスなハードバップ演奏で飽きさせない。ハンク・モブレイの"ThisI Dig of You"のオープニングモチーフを使った"Can't Complain"や長いヨーロッパツアー中に恋しくなり最愛の妻を想って書き上げた"Song for My Love"、長年ハートフォードでジャズ評論活動をしていて2018年に亡くなったOwenMcNally氏に捧げた軽快なブルースナンバー"Blues for Owen"等聴きどころ満載である。"Peace"は有名なホレス・シルバーの作品であるが、2004年5月NYブルーノートで1週間シルバーが出演した時にデイヴィスも一緒に演奏した。シルバーのこの時の演奏は公衆の前での最後の演奏となった。近年のスティーヴ・デイヴィスの絶好調ぶりを知る上でも最適の作品、正統派でストレート・アヘッドなハードバップアルバムです。録音は2018年9月ニューヨークにて。有名なミキシング・コンソール「Neve 8038」を使用しての暖かく柔らかなサウンドにも注目である。
発売・販売元 提供資料(2019/01/31)