その名の通り、映画的で壮大なサウンドスケープを繰り広げるザ・シネマティック・オーケストラ(以下TCO)が、実に12年振りとなる最新スタジオ・アルバム『To Believe』をリリース!
前作『Ma Fleur』の世界をさらに深化させ、透徹した美意識に貫かれた本作は、ジェイムズ・ブレイクも絶賛するシンガー、モーゼス・サムニーをフィーチャーした表題曲、限定アナログ盤のサプライズ・リリースも話題を呼んだ盟友ルーツ・マヌーヴァを迎えた「A Caged Bird/Imitations of Life」をはじめ、全7曲を収録。グレイ・レヴァレンドやハイディ・ヴォーゲルといったTCO作品に欠かせないシンガーたちに加え、フライング・ロータスやカマシ・ワシントンなどの作品を手掛けてきたLAシーンの重要人物ミゲル・アトウッド・ファーガソン、ドリアン・コンセプト、サンダーキャットのバンド・メンバーであるデニス・ハム、ジョン・スコフィールドやベースメント・ジャックスなど様々なアーティストと共演してきたオランダの交響楽団、メトロポール・オーケストラが参加。さらにミックス・エンジニアには、アデル、デヴィッド・ボウイ、U2、ベック、フランク・オーシャンら錚々たるアーティストたちの作品を手掛け、グラミー賞も受賞している屈指の名エンジニア、トム・エルムハーストを起用している。2019年にはデビュー20周年を迎えた彼らの集大成ともいえる傑作がここに誕生した。
発売・販売元 提供資料(2019/01/16)
実に12年ぶりのアルバムですが、前作『Ma Fleur』からもうそんなに経ってしまったのかという感覚。2年ほど前から新作の話はありましたが、ようやく新作が聴けるのは嬉しい限り。ストリングス・アレンジにミゲル・アトウッド・ファーガソン、エンジニアがグラミー受賞歴もあるトム・エルムハーストということで、音のクォリティーは最高水準。7曲にまとめた構成も潔く、繊細で壮大な音世界は健在にして孤高です。
bounce (C)池田謙司
タワーレコード(vol.425(2019年3月25日発行号)掲載)