エレクトロニカ名盤、日本限定でリマスター再発。
Goldmund名義でも活躍するキース・ケニフによる、Helios名義での名盤(2006年の2nd)。生楽器による優美でセンチメンタルなメロディとフィールドレコーディングとエレクトニクスによって生み出されるサウンドは名盤の名にふさわしい。
(C)京都店:坂下 洋輔
タワーレコード(2019/03/22)
精緻に作りこまれたセンチメンタルなエレクトロニカ路線のヘリオス名義、ソロ・ピアノにフォーカスしたミニマルで静謐なポスト・クラシカル路線のゴールドムンド名義を中心に、アップル、フェイスブック、グーグルなどのCM音楽や映画のスコアを手がける優秀な作曲家キース・ケニフ。リリースする作品すべてがロングセラーを記録し、10年以上に渡りシーンのトップ・アーティストでありつづけています。
本作は2006年にTypeからリリースされたヘリオス名義での2ndアルバム『Eingya』の再発盤。フィジカルは長年廃盤状態でしたが、待望の再発となりました。2005年にリリースされたゴールドムンドとしてのデビュー・アルバム『Corduroy Road』の静謐な美しさは、気鋭のエレクトロニカ・レーベルだったTypeから届けられたこともあり大きな驚きをもって受け止められましたが、この『Eingya』は『Corduroy Road』と同じ人物によって作り上げられたこと、そして圧倒的なまでに精緻なレイヤード・サウンドのクオリティーの高さがリスナーやメディアに二重の驚きを与えました。
当時、バークリー音楽大学の学位取得の過程と同時期に制作したという作品で、彼自身が演奏したピアノとギターなど生楽器によるセンチメンタルなメロディーと、穏やかなシンセやエレクトロニクス、フィールドレコーディングが織りなすアンビエント~エレクトロニカなテクスチャーによって構築された至高のシネマティック・サウンド。穏やかでメランコリックでありながら心震わせるエモーショナルさが詰まったこの作品は、ポスト・ロックのリスナーをも巻き込み、ウルリッヒ・シュナウスの『Far Away Trains Passing By』などと並び、後世に影響を与えたメロディック・エレクトロニカの金字塔として、いまもなお歴史に名を轟かせています。
紙ジャケット仕様の新装パッケージ。日本限定再発盤。ヘリオスの『Yume』と最新作『Veriditas』を手がけたテイラー・デュプリーがリマスタリングを担当しています。
発売・販売元 提供資料(2019/02/28)
アップル、グーグルなどのCM音楽、映画スコアの仕事でも有名な作曲家キース・ケニフによるエレクトロニカ名義ヘリオス。この度2006年に発表された2.ndが待望の再発となった。前年にはピアノを軸としたサウンドを聴かせるゴールドムンド名義の『Corduroy Road』がリリースされたが、同じレーベル《Type》から全く異なる音像を生み出したこの2つの作品はそれぞれエレクトロニカ、ポスト・クラシカルの歴史の中で今も燦然と輝く名盤としてリスナーより愛されている。センチメンタルなメロディとアコースティック、電子音の独創的な配置により普遍的な美しさを湛えた逸品。
intoxicate (C)池田敏弘
タワーレコード(vol.138(2019年2月10日発行号)掲載)
ゴールドムンド名義でハロルド・バッドばりのミニマル・アンビエントを聴かせてくれたキース・ケニフによるニュー・アルバムは、ヘリオス名義での〈哀愁でいと〉な号泣トロニカ。青年コミック然とした青春ジャケットも見事にずっぱまりのおセンチっぷりは、情けないほど狂おしい。丁寧なビートの上で踊るピアノとシンセサイザーの感極まった想い出メロディーに、ただ呆然と物思う……終わりなき夏の新定番です。
bounce (C)久保 正樹
タワーレコード(2006年07月号掲載 (P92))