80sニューウェイヴ復古的サウンドを展開した5thアルバムが初アナログ化!
ポストロック、ニューウェイヴ、テクノなどを吸収した独自の音楽性で、'90年代からワールドワイドな活動を続ける国産オルタナティヴ・ロックの最高峰バンド、Buffalo Daughter。こちらは2006年リリースの5th.アルバム!!
通算5枚目のアルバムとなる本作は、持ち前の遊び心はそのままに、初期XTCやESGなどにも通じるファンクなベースと鋭利なギターが炸裂するニューウェーブ~クラウト・ロック・サウンドを展開。それまでの作品より"歌"が重要な位置を占めた作品となっており、メンバー全員がボーカル・パートを担当。シュガー吉永と大野由美子によるキュートな女性ハーモニーはもちろん、"Mutating"や"Deo Volente"で披露される山本ムーグの超ハイテンションなボーカルも聴き所のひとつになっています。松下敦(Zazen Boys)など3名のドラマーに、アルゼンチン音響派のFernando Kabusacki、DJ Codomoなど多彩なゲストが参加。アナログ化に際して、サイデラ・マスタリングのオノ・セイゲンがリマスタリングを担当。音質を重視した12インチと10インチの変則2枚組仕様でのリリースです。
発売・販売元 提供資料(2022/06/10)
ZAZEN BOYSでもお馴染みの松下敦をはじめ、3人の剛腕ドラマーを迎えた3年ぶりのニュー・アルバムは、前作『Pshychic』で突き詰められたバンド・サウンドをコンパクト&色彩豊かに展開した作品。初期XTCやESGなどにも通じるニューウェイヴ色が濃いのは確かだが、クラウト・ロックの枠組みから〈ニューウェイヴ前夜〉へと至る頃の音を思わせるという意味で思い浮かぶのはカンの70年代初期~中期作。といっても最後の飛び道具(?)である山本ムーグの前のめりなデヴィッド・バーン調ヴォーカルや、ハバナ・エキゾチカ時代に回帰したかのようなシュガー吉永の鋭利なギター、キュートな女声ハーモニーに身を任せていればOK。過去作の要素が万遍なくまぶされつつも〈集大成〉感は皆無で、フェルナンド・カブサッキ、DJ Codomoなどのゲスト陣と共に、彼らはまたも未来を切り拓いている。
bounce (C)内田 暁男
タワーレコード(2006年04月号掲載 (P73))