アカデミー賞主要部門最多ノミネート作品として話題を集める映画のサントラ……というよりも、ロック好きならレディオヘッドのギタリストによるソロ第2弾と覚えましょう。前作はエレクトロニカ色が強めでしたが、今作ではストリングスを真ん中に据えた室内楽を披露!　しかも、はっきりとしたメロディーを持たないインスト集につき、パッと聴きの敷居は高い。とはいえ、劇的な展開にズルズルと引き込まれてしまうのですよ!
bounce (C)山西 絵美

久々の、ポール・トーマス・アンダーソン監督新作、 音楽はレディオヘッドのジョニー・グリーンウッドによる 室内楽。 『ＴＨＥＲＥ　ＷＩＬＬ　ＢＥ　ＢＬＯＯＤ』（２００７） サウンドトラック 音楽　ジョニー・グリーンウッド 監督　ポール・トーマス・アンダーソン 主演　ダニエル・デイ・ルイス、ポール・ダノ 『ブギーナイツ』『マグノリア』の天才監督、ポール・トーマス・ アンダーソン、今回は、名優ダニエル・デイ・ルイスを迎えての、 石油ビジネスでの成功を夢見る男の物語。そして、音楽は、 なんとレディオヘッドのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドに依頼。 グリーンウッド作曲によるストリングス（ピアノが入るナンバーも あり）の楽曲をＢＢＣコンサート・オーケストラが演奏。 明確なメロディラインは持たない、抽象画のような世界。 ＰＴＡ作品のスコアといえば、過去のジョン・ブライアンの独自の ドラマティックな世界とは方向性を変える、乾いた、静かな狂気 のような雰囲気か。文学的インストゥルメンタル。 (C)馬場敏裕