1998年、衝撃的なデビュー曲「ベイビー・ワン・モア・タイム」(全米1位)でデビュー以来、トップ・アイドルとして、お騒がせのセレブリティとして、常にポップスターの座を譲らず、ヒットを連発してきたブリトニー・スピアーズ。最前線のヒップホップやクラブ・ミュージックの要素をふんだんに盛り込み、ポップ・ミュージックの枠組みを大きく拡げた本作には、キス共演で話題になったマドンナをフィーチャーした「ミー・アゲインスト・ザ・ミュージック」や、セクシーなミュージック・ビデオも注目された「トキシック」などを収録している。全米アルバム1位を獲得。 (C)RS
JMD(2019/01/26)
〈純情可憐な正統派アイドル〉と〈意外にワイルドで先鋭的な私〉の両サイドをうろついていた前作での迷い、いわば〈途上感〉は完全に吹っ切れていた。4作目『In The Zone』ではとことんエッジーでアグレッシヴなサウンドに狙いを定め、ヒップホップからテクノ、ガラージ、ダンスホール・レゲエまで、およそブリトニーと結び付かないような匂いが違和感もなくたちこめている。解放的だけれどポップへの訣別宣言というわけではなく、むしろポップの可能性への挑戦といった印象。最大の目玉はマドンナと共演した先行シングル“Me Against The Music”だろう。R・ケリー、P・ディディ、モービーという敏腕制作陣と楽曲の世界観を媒介する存在、つまりエンターテイナーとしての完璧さにも磨きがかかっている。というか、歌手としてこんなに器用だと思わなかった。今回、結構手ごわい。
bounce (C)梅岡 彩友美
タワーレコード(2003年12月号掲載 (P77))