ビヨンセ・ノウルズ、ケリー・ローランド、ミシェル・ウィリアムスの3人からなるガールズ・グループ、デスティニーズ・チャイルド。本作はそれぞれソロ活動での成功を経て、3年ぶりに再び集結した4thアルバムにしてラスト・アルバム。ロドニー・ジャーキンズがプロデュースした先行シングル「ルーズ・マイ・ブレス」(全米シングル3位)、さらに、サウスきっての人気ラッパー:T.I.とリル・ウェインをフィーチャーした「ソルジャー」(全米3位)と、エッジの効いたヒップホップ・トラックを導入し、サウンドを大きく進化させた。2005年に惜しまれつつグループの歴史に幕を下ろしたが、現在も再結成を望む声も多い。 (C)RS
JMD(2019/01/26)
ソロ活動を経た3人が再結集したデスチャ、3年ぶりのニュー・アルバムが登場。〈最強〉とまで謳われた前作『Survivor』の勢いをいかに凌駕するか──その使命を受けて立ったのがロドニー・ジャーキンズ制作の先行シングル“Lose My Breath”だったと思うのだが、意外やアルバムは〈勢い〉控えめ。序盤こそ、ロドニーの曲や、T.I.とリル・ウェインを招いたリッチ・ハリソン制作曲でブッ飛ばすものの、ドレ&ヴィダル制作曲以降、ビヨンセが9thワンダーやロックワイルダーと組んで作ったソウル・ネタ使いの数曲などはグッとメロディアスに。ミシェルの兄エロン・ウィリアムスやマリオ・ワイナンズにも助力を仰ぎ、恒例のゴスペル曲(パジャム制作)も清唱。そして、ケリーのソロ曲が収録され、ミシェルのリードも増えるなど、これまで以上に各メンバーの存在が浮き彫りになっている点も見逃せない。理想的な進化・成長が見てとれる秀作だ。
bounce (C)林 剛
タワーレコード(2004年12月号掲載 (P67))