チェロの名曲「鳥の歌」でも知られるチェリストの巨匠カザルスを名付け親に持ち、バルセロナを拠点に世界的に活躍する名チェリスト、ルイス・クラレットによるベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集がエクストンレーベルからリリース。『チェロの新約聖書』とも評されるベートーヴェンが初期、中期、後期に分けて遺した5曲のソナタは各時代を代表する傑作とされています。クラレットの奏でるそっと包み込むような豊かな音色と自然な音楽の流れが相まって一層各作品の魅力を引き出しています。ピアニストにはソリストのみならず室内楽にも精力的に力を注ぐ岡田将を迎え、息の合ったアンサンブルを聴かせています。名手クラレットの精魂込め奏でられるベートーヴェン像に大注目。 (C)RS
JMD(2018/11/30)
円熟のチェリスト、ルイス・クラレットが贈るベートーヴェン像
チェロの名曲「鳥の歌」でも知られるチェリストの巨匠カザルスを名付け親に持ち、バルセロナを拠点に世界的に活躍する名チェリスト、ルイス・クラレットによるベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集がエクストンレーベルからリリース。「チェロの新約聖書」とも評されるベートーヴェンが初期、中期、後期に分けて遺した5曲のソナタは各時代を代表する傑作とされています。クラレットの奏でるそっと包み込むような豊かな音色と自然な音楽の流れが相まって一層各作品の魅力を引き出しています。ピアニストにはソリストのみならず室内楽にも精力的に力を注ぐ岡田将を迎え、息の合ったアンサンブルを聴かせています。名手クラレットの精魂込め奏でられるベートーヴェン像に大注目です。
<ルイス・クラレット(チェロ)>
カタロニア出身の両親がフランコ将軍の独裁に反旗を翻し亡命した地、アンドラで1951年に生まれる。両親と親交が深いパブロ・カザルスが名付け親となる。そのカザルスの影響でチェロを始め、リセウの音楽院を優等で卒業した後、フランス、イタリア、アメリカで研鑽を積む。その間、モーリス・ジャンドロンらから指導を受けるほか、エンリック・カザルス(パブロ・カザルスの弟)から徹底した音楽教育を受ける。また、ジョルジ・セボック、バーナード・グリーンハウスからも多大な影響を受ける。ボローニャ国際コンクール(75年)、カザルス国際コンクール(76年)、ロストロポーヴィチ国際コンクール(77年)に優勝し、世界を舞台に活躍を始める。これまで、ブーレーズ、ミュンヒンガー、ノイマン、ロストロポーヴィチら巨匠の指揮で、ワシントン・ナショナル管、モスクワフイル、フランス国立管、イギリス室内管、チェコ・フィルなど世界各地のメジャー・オーケストラと共演する。バルセロナ五輪の閉会式では、カタロニアを代表する音楽家として、ソプラノのビクトリア・デ・ロス・アンへレスと共にカタルーニャ民謡「鳥の歌」を演奏する。室内楽にも力を注いでおり、ベルリントリオのメンバーとして活躍するほか、著名演奏家と共演を重ねている。レパートリーは幅広く、現代作曲家(デュティユー、ルトスワフスキ、ブーレーズ、クセナキス等)からの献呈された作品の初演も数多い。ソロ、室内楽、協奏曲のCDが数多くリリースされている。演奏活動に加え、国際コンクールの審査員、音楽祭の監督など幅広い活動を展開している。2018年現在、ニューイングランド音楽院教授。
オクタヴィア・レコード
発売・販売元 提供資料(2018/11/27)