最早ヨーロッパを代表するソプラノ・サックス奏者と言っても過言ではない、フランス出身のエミール・パリジャン、カルテットでの新作が登場!
今作はピアノ・トリオを率いたカルテット作。『Spezial Snack』(2014)とドラムを除き同メンバー、コンセプトもこの作品の延長のようなサウンドである。楽曲はパリジャンのオリジナル中心に全てメンバーのオリジナル。全体的にアグレッシヴでアヴァンギャルドなサウンドながら、作曲者によって異なるアイディアで個性を出している。ドラムのJulien Loutelier 作曲の2曲目はリズムによるギミックが満載で、曲調を切り貼りしたようなプログレ的展開がユニーク。パリジャンによる4~7曲目の組曲は、ある程度の曲調は決められているものの、フリー・インプロ的な場面が多く、お互いの音に呼応して音楽が柔軟に展開していく様は見事であり、その中にするりと挿入されるメロディが美しい。シンプルなリズムから展開していくIvan Gelugne(b) の楽曲や、トリッキーなハーモニーや音の跳躍を大胆に使ったJulienTouery(p) の楽曲など、どれも非凡なアイディアに溢れている。そして何と言っても攻めに攻めたハイレベルなインタープレイがこの作品の最大の魅力であろう。ヨーロピアン・インプロの系譜を継ぎつつ各々の感性を余すところなく発揮した熱演!
発売・販売元 提供資料(2018/12/14)