カナダはブリティッシュ・コロンビアを拠点に、活動しているJamison Isaak。Teen DazeやPacific Coliseum等として多岐にわたるエレクトロニック・ミュージック~シンセ/ドリーム・ポップへのアプローチをしてきた彼が、新たなエイリアスとして2018年から本名Jamison Isaak名義でアコースティック主体のネオ・クラシカル~静謐なアンビエントへと傾倒した活動を開始し、新たな局面を見せている。そしてそのJamison Isaak名義での作品が遂に日本でもリリース。
本作は、これまで発表した2枚のEP(『EP1』『EP2』)とカセット・リリースした作品(『Spring Patterns』)をコンパイルした日本独自リリースのアルバム。
前半の『EP1』と『EP2』からの楽曲ではJamisonによるシンプル且つ情感豊かなピアノを基調にしつつ、近年のTeen Daze作品には欠かせない存在である盟友エンジニア、Protection Island RecordingスタジオのJonathan Andersonによる、たおやかなペダル・スティールが彩りを添える。
もちろん持ち前のメロディ・センスは存分に発揮されており、必要最小限の流麗な音色と残響を生かしつつ構築された、麗しく美しいサウンド。
9曲目以降は『Spring Patterns』としてリリースされた楽曲で、2018年の春に自身のスタジオで録音されたギター・ループ音源。ゆるやかに紡ぎだされるリヴァービーなギター・フレーズとメロディが折り重なり、心地よく穏やかな音像を描き出していく、彩り豊かなギター・アンビエント。
Brian Eno~Goldmund等のピアノ・アンビエント~Erased Tapes周辺のネオ・クラシカル~からBibioなどのアコースティック・アンビエントまでを横断していくような内容で、そのメロディック且つアトモスフェリックなサウンドは、まるで移り変わる季節のようであり、聴き手の日常へ溶け込んでいく。
日本のみでCDリリース
正方形紙ジャケット仕様
発売・販売元 提供資料(2018/12/07)
Teen Daze の新たなエイリアスである本名Jamison Isaak名義で、アーコースティック主体のメロディック且つアトモスフェリックなネオ・クラシカル~静謐なアンビエントにアプローチした作品が遂に本邦初登場! (C)RS
JMD(2018/11/13)
ティーン・デイズの名でチルウェイヴ~ドリーム・ポップ時代を駆け抜けたカナダ生まれの才人が、初めて本名で発表したアルバム。胸を掻きむしるような切ない旋律はそのままに、シンセを清らかなピアノの音色に置き換えてポスト・クラシカルへ大接近。アコギのループがゆるやかに折り重なる"Spring Patterns"などは、ビビオ好きにもピタッとハマることだろう。小春日和に少しだけ優雅な気分で楽しみたいインスト盤。
bounce (C)人與拓馬
タワーレコード(vol.422(2018年12月25日発行号)掲載)