フランク・モーガン(as)とジョージ・ケーブルズ(p)がデュオで共演した1989年カナダのモントリオール・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音。1933年ミネアポリス生まれ、50年代に西海岸で活躍したチャーリー・パーカー直系のアルト奏者、フランク・モーガン。幼少の頃にチャーリー・パーカーの演奏を目の当たりにし、パーカー・スタイルに傾倒する。その後はドラッグ中毒のため長い間のブランクもあったが80年代半ばに復帰してニューヨークのジャズシーンで活躍した。ピアニストのジョージ・ケーブルズはニューヨーク、ブルックリン生まれ。音楽一家の環境で育ち、高校の時に聴いたセロニアス・モンク等のジャズ・ピアニスト達の演奏に感動しジャズの世界へ。ソニー・ロリンズ、ジョー・ヘンダーソン、デクスター・ゴードン、アート・ペッパー、フレディ・ハバード、ウッディ・ショー、ボビー・ハッチャーソン、マックス・ローチ、アート・ブレイキー、ロイ・ヘインズ等のジャズ界の巨匠と共演、・・・数々のジャズ・レジェンズから愛されているピアニストのひとりである。2人が共演したデュオアルバムは1986年にContemporaryレーベルから発売された「Double Image」というアルバムがあるが、本作はライブでの共演である。フランク・モーガンの人生を変えたチャーリー・パーカーの大ヒット曲"Now's theTime"、"Confirmation"他お馴染みのパーカー・ナンバーが3曲、ジョージ・ケーブルズが敬愛するセロニアス・モンクのRound Midnight"等のスタンダード曲、2人のオリジナル曲が収録されている。数々の経験を積んだ両者がライブステージで繰り広げる演奏は落ち着きがあり重厚さに溢れ、まさにベテラン・プレーヤーならではである。ジョージ・ケーブルズが28年連れ添ったHelen Wrayに捧げられたM7、M8も本作のハイライトである。
発売・販売元 提供資料(2018/11/21)
パーカー派直系のフレーズと音色で通なジャズファンからも支持の高いモーガンと、同じくアルトの巨人アート・ペッパーとの共演で人気を決定づけたケイブルスのデュオでのモントリオールのライヴ。ペッパーと同じように、麻薬禍から抜け出して晩年に安定した活躍をしたモーガンのこの演奏はキレキレに乗っている。ケイブルスもペッパーとの演奏では抑えていた、いい意味での弾け振りを披瀝する。バップの試験曲の(2)でも、キレキレぶりを発揮して、極限までスピードアップして来る。ビバップが持っていた熱さ、挑戦する気迫を感じさせる演奏がケイブルスのジャズ魂に火を点けた瞬間が目に見える!
intoxicate (C)瀧口秀之
タワーレコード(vol.137(2018年12月10日発行号)掲載)