シューマンズ バー ブック

その街を知るには、まずは人気のバーへ行くことだ

NY、パリ、ハバナ、東京―旅する伝説のバーマン世界中のバーでバイブルとなった革新的レシピ本の著者であるレジェンド、チャールズ・シューマン。自由に生きてきた男が起こしたBARの革命。

・バーマンとは、ヨーロッパのBar(バール)文化から生まれた職業。朝のエスプレッソから夜のアルコールまでを提供するバールマンから派生したもので、シューマンはバーマンとしてバーをより親しみやすいものとした。「バーとは社会的・文化的な機能を持つ」とシューマンは語る。そこにある匂い、味、会話が我々の日常を彩ってくれるのだ。

・バーマンたちの卓越した技巧によって生み出される数々のカクテル、グラスに込められた職人魂とバーカルチャーの奥義を知ることができる珠玉の一作。

・チャールズ・シューマンは35年以上ミュンヘンのトップバーで絶大な人気を誇るカリスマ・バーテンダー。日本でもハイアットホテルのバーのスーパーバイザーをするなど、世界中から信頼を寄せられている。

・パリのバー・ヘミングウェイ、NYのデッドラビット、キューバのフロリディータ、東京のスタア・バー・ギンザなど予約の取れない人気店をシューマンはふらりと訪れていく本作では、現地に行かずとも人気店を一緒に旅をしているような気分に浸れる。

・タイトルの「シューマンズ バー ブック」は、チャールズ・シューマンのカクテル・レシピ本であり、当時の欧米のバー業界に衝撃を与えた。500種類を超えるカクテルのレシピ以上に、それまでのカクテル本とは全く違うスタイリッシュさを持つこのレシピ本は世界のバーテンダーのバイブルとなった。本作でも擦り切れるほど読んだというバーテンダーたちが登場する。2018年3月に劇場公開に合わせ日本でも再刊され、増刷するほどの売れ行きをあげた。蘊蓄を語るには必須の本だ。

・アメリカの西部開拓時代に生まれたバー(横木越しに飲む店)はアメリカの禁酒法時代に多くのバーテンダーがヨーロッパへ渡り、世界中にバー文化が広まっていった。このようなバー文化を知ることができるのも本作の魅力。中でも日本のバーは世界に名だたるもので、シューマンも大のファンという。

・お酒が飲めても飲めなくてもバーの楽しみ方はあること、そしてバーを訪れることは人生を旅することでもあるとシューマンは語る。