ECMアーティストでノルウェーのトップ・ジャズギタリスト、ヤコブ・ヤングと同国新世代の女性ジャズシンガー、シーリル・マルメダール・ハウゲ(1992年~)によるデュオ作。ジャズスタンダードを中心に、ビートルズ、ジミ・ヘンドリックス、ポール・サイモンのカバー、ベンディック・ホフセス(元ステップス・アヘッドのsax奏者)、ヤコブ・ヤングのオリジナルを収録。柔らかく自然な歌声と美しく温かいギターが創出する静謐な空間に、北欧ならではの透明な空気感が漂う。 (C)RS
JMD(2018/09/15)
ヤングと歌手というとカーリン・クロッグとの『WhereFlamingosFly』が浮かぶが、シーリルとヤングの注目は選曲。独自の声質と歌い口が際立つ。お馴染みの(2)の優しく沁み込む感覚、スタンダードな(4)(7)での斬新な解釈はベテランファンにも印象的だ。ポール・サイモンの名曲《StillCrazyAfterAllTheseYears》は日本盤ボーナストラック。『JacobYoung&UrbanGardening』(OSR004)では同コンビで5曲を収録、シーリルの別の面が聴ける。ヤングに光をあてると、そこでは攻殻機動隊ファンに贈りたくなる、RoheyTaalah(vo)をフィーチャーした曲も収録され彼のコンテンポラリーな一面が聴ける。
intoxicate (C)瀧口秀之
タワーレコード(vol.137(2018年12月10日発行号)掲載)