オランダ・バッハ協会芸術監督に就任した「佐藤俊介」による「バッハ:ヴァイオリン協奏曲」!
1984年東京生まれ。3歳より松戸の教室で、日本のヴァイオリン界草分けの鷲見四郎の門下生。4歳から家族でフィラデルフィアへ移住し、ジュリアード音楽院プレカレッジで学ぶ。2003年カーティス音楽学校のハイメ・ラレードのクラスに入学。しかし翌2004年、ジェラール・プーレの指導を仰ぐためにパリに渡り、4年間研鑽を積みました。ミュンヘン音楽・演劇大学で、バロック・ヴァイオリンのメアリー・ウティガーの下で研鑽するために2009年にドイツへ移住。2010年7月、ライプツィヒで行われたヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールで、バロック奏者として初めての国際コンクールに挑戦し、ヴァイオリン部門(バロックとモダン楽器奏者を合わせて審査)で2位と聴衆賞を受賞。その後様々なピリオド楽器アンサンブルと共演し、2018年6月よりオランダ・バッハ協会芸術監督に就任。高い技術と豊かな音楽性を磨き、NHK交響楽団を含む日本の主要オーケストラに加え、バイエルン放送響、シアトル響など欧米の名門オーケストラと共演。ヨーロッパ各都市、アメリカ、日本などで、モダン楽器、ピリオド楽器両方でのリサイタル活動にも積極的に取り組んでいます。録音も多数あり、第15回出光音楽賞、第62回文化庁芸術祭大賞(レコード部門)受賞しています。
バッハが生まれた17世紀は、芸術をリードする国といえばイタリアでした。ルネサンスやバロックの芸術を興し、「協奏曲」の形式を創りだしたのもイタリアの作曲家たちで、ドイツの人々にとって、イタリアの音楽は羨望の対象でした。バッハにとっても、イタリアの音楽は憧れの存在で、20代半ばのバッハが仕えていた音楽好きのエルンスト公子が、ヴィヴァルディやコレッリなどイタリアの作曲家による協奏曲の楽譜をバッハに渡し、チェンバロ作品に編曲し習得したのでした。こうした熟知されたイタリア風協奏曲は、バッハの協奏曲だけでなくカンタータなど様々な作品に取り入れられています。このヴァイオリン協奏曲も、そうした基本に乗りつつ、バッハの美しい旋律が施されたものです。
このエラートへの録音は、佐藤俊介が積極的に演奏を行っているJ.S.バッハの作品中でも、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」に次ぐ重要な作品である「ヴァイオリン協奏曲」に取り組んだもの。今イタリアで最も魅力的な演奏で高い評価を得ている、ピリオド楽器アンサンブル「イル・ポモ・ドーロ」との最も理想的なパートナーとの共演です。バッハの規律正しく音楽を守りながらも、ところどころに装飾音を加え、絶妙なフレーズによってコントラストとニュアンス豊かに弾いているのに驚かされます。さらにスピード感ある弦楽アンサンブルにより、最も現代風な演奏といえましょう。
ワーナーミュージック・ジャパン
発売・販売元 提供資料(2018/08/28)
2018年6月にオランダ・バッハ協会芸術監督に就任した、ヴァイオリニスト佐藤俊介によるコンチェルト集。現代的なピリオド演奏といった趣で、装飾やノンヴィブラートの効果を活かしつつ、洗練されたバッハを聴かせてくれる。オーケストラは(バッハの憧れの地でもあった)イタリアで高い評価を受けるピリオド楽器アンサンブル、イル・ポモ・ドーロ。彼らの軽やかな音楽作りにはチェンバロを始めとする通奏低音群の貢献も大きく、まるで1人の奏者がオーケストラを演奏しているかのような一体感と自然さ、ノリのよさを生み出している。リズム感や呼吸感が大切になる舞曲風の楽章がとりわけ魅力的だ。
intoxicate (C)桐島友
タワーレコード(vol.136(2018年10月10日発行号)掲載)