心地よい音を奏でる鍵盤奏者は心地よい歌声も持ち合わせておりました。
数々のミュージシャンとのセッションを重ね、バンド編成の曲や自身のヴォーカル曲もこれまで披露はしていたものの、全曲ヴォーカル曲でのアルバムリリースには驚き。そして改めてフェンダーローズの音色とも相性抜群の歌声を持っていることが驚きです。JAZZ/SOUL/和AORが自然体で融合された心地よい1枚。
(C)津田沼店:吉原 裕也
タワーレコード(2018/10/29)
前作『NEW MORNING』から約5年ぶりとなる作品がリリース。自身のプロデュースするINO BANDでのライブ活動や"はっぴいえんど"の天才ギターリスト鈴木茂とのツアー等を重ね、ファンからのボーカル音源リリースの熱い要望に応えて全曲ボーカル・ソロ・アルバム『SONG ALBUM』がようやく完成。歌わないシンガー・ソングライターからシンガー・ソングライターとしての挑戦であり、歌モノ処女作となる本作は小西康陽が作詞で2曲参加、その他楽曲は全て本人による作詞作曲。 (C)RS
JMD(2018/08/29)
前々作『NEW MORNING』(2013年)で自身の歌声を披露しつつも〈歌わないシンガー・ソングライター〉を標榜してきた鍵盤奏者が、前作より5年を経て初めての全曲ヴォーカル・アルバムをリリース。小西康陽が作詞を担当したロマンティシズム溢れるアーバン・ブルース"スカイツリー"、スカパラのGAMOがサックスで妖艶に歌い上げる"犬の散歩"、ローズの音色が煌びやかに舞う和製AOR"東京上空3000フィート"など、主役のルーツである昭和歌謡の温かさや、ジャズ~ソウル・ミュージックなどのメランコリックな要素が溶け合った9曲は、聴く者の心に火を灯すように懐かしくじんわり染み渡る。日常と地続きな詞世界と朴訥とした歌声が、ありふれた日々に些細な喜びをもたらす金字塔的な一枚だ。
bounce (C)郡司和歌
タワーレコード(vol.419(2018年9月25日発行号)掲載)