日本でも大人気のベーシスト/チェリスト、ラーシュ・ダニエルソンと、エンリコ・ラヴァと並ぶイタリア二大トランぺッターのひとり、パオロ・フレスのデュオ作が登場!北欧ジャズを支え続けてきた重鎮ベーシスト、ラーシュ・ダニエルソンは、近年では自身のバンド'リベレット'をはじめ、マリウス・ネセットとモーテン・ルンドとの共演盤、サイドメンとしてはウォルフガング・ハフナーやイーロ・ランタナなど、ここ数年でACTから多くの作品をリリース。ACTにとっても欠かせない存在となっている。リーダー作も多く、様々なプロジェクトに参加し、精力的に活動を続けるパオロ・フレスは、ACTからはヤン・ラングレンとリシャール・ガリアーノとの共演盤『Mare Nostrum』(2013)と『Mare Nostrum II』(2016)をリリースしている。そんなヨーロッパで活躍し音楽性も近いと思われる二人だが、共演はこの作品が初めてとのこと。その瞬間にあるべき音を選択してプレイする二人のミュージシャンによるデュオは、初共演とは思えない息の合ったアンサンブルを聴かせてくれる。楽曲は"枯葉"から始まり、このデュオの為に作曲した二人のオリジナルを中心に、バッハのカンタータ、スウェーデン民謡、映画音楽など様々。基本的に北欧らしい温かみと透明感のある牧歌的なアコースティック・サウンドだが、随所にエフェクターも用いる。おなじみの"枯葉"は拍子を変えつつもストレートかつ大らかに歌い上げる。2曲目のようにさりげなく多重録音をして音の厚みを作る曲もあれば、6曲目のように空間系のエフェクトを用いたり、7曲目では多重録音に加えてトランペットに1オクターヴ下の音が出るオクターバーが使われている。9曲目など、空間系の他、音色自体を変えるものも使い、かなりエフェクティヴだ。しかしそこはやはりこの二人だけあって、過度に音数が増えたり飽和状態になることは決してなく、必要な音色を選び、シンプルでありながらカラフルで魅惑的な音の世界を創造している。アコースティックとエレクトリックが見事に調和した二人だけの音の世界。北欧好きにもたまらない作品です!
発売・販売元 提供資料(2018/08/24)