ソロ・ピアノとしては2005年以来13年ぶりとなる今回のアルバムは、Studio WUU(千葉県柏市)で定期的に行って来たソロ・ライヴの数年分のレコーディング音源から選び抜いたもので、90年代のソロアルバムと2000年代前半にリリースしたソロ4部作のライヴ定番曲を中心に時折ボイスを交えながら独自の世界観を表現。東京芸大で学んだクラシックの素養の上にジャズの即興性、自身のルーツの一つであるインドネシアのガムランや世界の民族音楽の要素を加えた幅広い音楽性と、各方面の音楽家からの絶大な支持を集め続ける独特なピアノ・タッチと音色感が大きな聴きどころとなっている。 (C)RS
JMD(2018/07/14)
個性的な音楽スタイルを持ち、多方面で活躍するピアニスト、フェビアン・レザ・パネ。ソロ・ピアノとしては13年振りとなる今作は、千葉県柏市にあるStudioWUUで定期的に行って来たソロ・ライヴの数年分のレコーディング音源から選び抜いたもの。アルバム冒頭からピアノの音色がスゥっと身体に沁み込んでゆく。繊細な音が身体中を漂い、そして心の奥底から安らぎが沸き上がる。穏やかなメロディと、ウィスパー・ヴォイスのような柔らかで温もりのあるピアノに引き込まれる。静かな時間を共有するお供にオススメのアルバム。
intoxicate (C)上村友美絵
タワーレコード(vol.137(2018年12月10日発行号)掲載)