20世紀の音楽史に燦然と輝く傑作『宇宙遊泳』を生み出し、1990年代のUKロック・シーンにおいて異彩を放った孤高のロック・バンド、スピリチュアライズドが2012年発表の『スウィート・ハート・スウィート・ライト』以来となる6年ぶりの新作『アンド・ナッシング・ハート』を発表!
本作は東ロンドンにある自宅の1室にて、スペースマンことジェイソン・ピアースによってほぼ1人で楽曲制作と録音が行われた。中でも苦労したことは、曲がスタジオ・セッションのように聞こえるようにすることであった。自宅での録音に慣れていなかったこともあり、ジェイソンは数週間、数ヶ月に渡り、納得する音になるまで少しずつ調整していったそうだ。本アルバム制作について、ジェイソンは以下のように語っている。
「2週間ほどクラシックのアルバムを聴き、ギターで入れたいコードを弾きました。自分が思い描くものにあったコードを見つけたら、それをサンプリングし、次のコードを探してそれにマッチさせようとしました。この作業には数週間かかり、納得のいく弦楽器のサウンドをまとめるのに苦労しました。正直なところ、誰かに来てもらい、パートを演奏してもらいたかったです。」
地道に音のレイヤーを重ねていき、壮大でシネマティックな全9曲を完成させた。本作では、これまでの作品のように広大な宇宙を感じさせる圧倒的な世界観を表現している。
発売・販売元 提供資料(2018/06/18)
6年ぶりとなるこのアルバムは予算の都合で楽器演奏もスタジオ作業も一人で行ったそうですが、数多の音色が星屑みたいに煌めくワルツ"The Prize"など、オーケストラを携えたかのように壮大でシネマティックな宇宙ロックが炸裂。制作背景はともあれ、他者が介入しなかったからこそ濃密な浪漫サイケが生まれたはずで、本人も〈これが最後の作品かも〉と漏らしてしまうほど心血を注いだ一枚。正座して聴くように!
bounce (C)中井幹代
タワーレコード(vol.419(2018年9月25日発行号)掲載)