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クラシック
CDアルバム

ジェズアルド: マドリガーレ集 第6巻 ~作曲家にして殺人者, 最後の曲集~

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構成数 : 1

【曲目】
カルロ・ジェズアルド:5声のマドリガーレ集 第6巻
(全23曲/1611年編纂・1613年刊行)

【演奏】
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(古楽声楽集団)
ハナ・ブラジコヴァー、バルボラ・カバートコヴァー(ソプラノ)
マルニクス・ド・カット(アルト)
トーマス・ホッブズ(テノール)
デイヴィッド・マンデロー(テノール)
ペーター・コーイ(バス)
トーマス・ダンフォード(リュート)

  1. 1.[CDアルバム]
フォーマット CDアルバム
発売日 2018年06月05日
国内/輸入 輸入
レーベルPHI (φ)
構成数 1
パッケージ仕様 -
規格品番 LPH024
SKU 4589538713683

メンバーズレビュー

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ベルギー人演奏家は、特に歌手に、私には秀抜と感じて感銘を受ける音楽家が複数いる。その中でも、ベルギー人音楽家の代表は、私にはヘレヴェッヘ氏だった。古楽を意識的に聴き出して数年経った頃、聴き通せる演奏が少なく限られていた中、Jean Gilles〈Messe des requiem〉(DG Archiv 4717222 etc.)を愛聴した。音楽史を殆んど知らなかった頃から、ベルギーが古楽大国(タワレコ渋谷店のPOPより)と知り、フランドル楽派の源流であり、ジョスカン・デ・プレらルネサンス期の代表作曲家を輩出、伊ルネサンス時期の音楽はフランドルが中心で、ロ―マ教皇庁の音楽隊にもフランドルの音楽家を招く状態だったと知り得るようになった。

ジュズアルドという作曲家は、妻殺し―当時のナポリ王国では、不貞の妻に対する貴族の男として至極まっとうなけじめの付け方という一般的認識(J.V.デュルメ 本盤解題)―という点で、長い間食わず嫌いだった。鑑賞を決めてから、耳を啓く演奏を探すと、ヘレヴェッヘ氏指揮の演奏が秀逸に聴こえ、伊人作曲家作品は伊人の指揮と演奏で聴きたいと思うが、ジュズアルドは邂逅と自分の感性でヘレヴェッヘ氏の録音に決めた。女声高音部の美しさ、旋律と声部で描き出す曲の姿が、私には明瞭に感じられた。門外漢の私は、曲に施された技巧よりも感性で聴くことを余儀なくされるため、頭打ちの感があるが、気に入ると重聴、生活の中で寄り添い気づきを与えてくれるようになる。趣味の良さと、独特の曲調―“あれほど身をよじるような”(J.V.デュルメ 本盤解題)―と身を斬るような歌詞が、仮借ない心理状態に心地好い。

歌詞と共に聴くと、聴こえ方が変幻し、曲の作品世界が響映(島内裕子)する。

Tr.1 〈もし、わたしの死がお望みなら〉の4行目の歌詞 “Ma se vuoi ch'io non t'ami/けれどもし、愛してくれるなというなら”を聴くと、

世語りに 人や伝へん たぐひなく うき身を覚めぬ 夢になしても
(源氏物語 若紫 藤壺の宮の返歌)

の場面が思い出された。“御文なども例の御覧じ入れぬよしのみあれば”と地の文が続く。
継母 藤壺の宮と密通後、光源氏が拒否されるくだりである。

カルロ・ジェズアルドCarlo Gesualdoの誕生日(1566年3月8日)に。
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