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在庫わずか| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2018年06月05日 |
| 国内/輸入 | 輸入 |
| レーベル | Zig-Zag Territoires |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | ZZT2041002 |
| SKU | 4589538717162 |
構成数 : 1枚

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本録音は、期待通り、何回も聴くと情感が伝わって来て、共感する。そして、感受性を傷めることなく、重ねて聴くことが能う。柔らかいチェロの楽音に、美しく調和する通奏低音、神経の疲れが緩和され、嫌な気分が改善されていく。
丁度、今、ヴィスコンティ監督作品『異邦人』を鑑賞し、カミュの恩師ジャン・グルニエ『孤島 Les Îles 』を、井上究一郎(プルス―ト研究者の吉川一義氏の恩師)訳で読む機縁となり、不思議と示唆となった。ランゼッティから受ける感情表現の機微は多様で、錯綜する気持ちや複雑な情況を巧みに印象づけていく。“すべてを決定する瞬間といっても、かならずしも稲妻のようなものではない。”“ある存在の啓示は、漸進的にやってくることもある。”(グルニエ「空白の魔力」より)
ヴァンヴィッテリ四重奏団が演奏するマシッティ作品も同様、ナポリ楽派に傾倒する理由の一つが、微妙な情感の的確な表現にある。ランゼッティは、更に、両面価値的表情や内心と相反する局面まで捉えて提示するように私には聞こえる。
本作品は、ウェ―ルズ公=ハノ―ファ―選定侯フレデリック・ブラウンシュヴァイク公への献呈作品であり、Op.1(1736年)は12のソナタから成る作品。師弟で一つの作品を録音しているようだ。弟子の懸田氏が前半の1~6番までを(2011年、ALM)、師のG.ナジッロ氏は後半7~12番を(本録音:2004年、zigzag territoires)録音しているようだ。現代の演奏家の師弟の解釈の違いを聴き比べるのも有意義。ソノリティの違いと、所謂アフェクトの表出と伝達の仕方の違いが、興味深い。
再び現代でも、汎く人々に聴かれることを祈念する。