シャバカ・ハッチングス、カイル・シェパード、ボカニ・ダイアー、マブタ、べンジャミン・エフタ、タンディ・ントゥリと才能の宝庫と化した現在の南アフリカ~UKのジャズ・シーン興隆前夜、これほど素晴らしい才能が現れ、そして惜しくも亡くなっていた……。2001年に27歳で夭逝した南アフリカ・ジャズ・ピアニストの最高峰と讃えられる伝説的存在、モーゼス・タイワ・モレレクワが1998年に発表した歴史的大名作セカンド・アルバム。
チューチョ・ヴァルデス(キューバ)、フローラ・プリム(ブラジル)、ブリス・ワッシー(カメルーン)といった国境もジャンルもこえた幅広いゲストを迎え、ジャズ/アフロ/カリビアン/クワイト/ブロークンビーツ~ドラムンベース/ソウル~レゲエまで多種多様な要素を、アフリカならではの生命力とスピリチュアリティーで包み込んだ、あまりに素晴らしい大傑作にして、20年前の作品でありながら現在進行形でダラー・ブランドから現代の南ア・ジャズまでの歴史をつなぐ"Kwaito Jazz"の金字塔(90年代以降のクワイトを始めとする南アフリカのクラブ・ミュージックを踏まえたジャズのエポックメイキングな最重要作)。
たおやかでメロウなM1に始まり、ブロークンビーツ~ドラムンベース的なシャープなリズム感覚が冴えるM2、親指ピアノも印象的なスピリチュアルなM3と、オープニングから芳醇なアフロ~カリビアンの風合いも感じさせる至高の名曲がずらり並びながら、歴史に埋もれそうになっていた本作(当時はCDのみのリリース)が、南アフリカのジャズの知られざる遺産を数多く発掘する英MATSULIレーベルによりヴァイナル・リイシューされたのが2018年4月。瞬く間にジャズ・リスナーからDJまで大きな話題となりここ日本でも入荷即完売が続いていたが、このたびApres-midi Recordsよりオリジナル盤アートワーク(ジャケットの表情も素晴らしい)を忠実に再現し日本盤CDとしてリリース決定!日本盤ライナーノーツ:柳樂光隆(Jazz The New Chapter)
発売・販売元 提供資料(2018/07/27)