蓮沼執太フィルのニューアルバム『アントロポセン』は現代における新しい音楽であり、いま目の前に広がる世界を生きるあなたへ向けた音楽として作りました。前作『時が奏でる』から4年半という時間の変化の中、 蓮沼フィルメンバーはそれぞれに進化を続ける。現代の人間の営みとしての音楽。大きな音的運動がこのアルバムには詰まっています。 -蓮沼執太 (C)RS
JMD(2018/07/09)
ポップスとは何だろう? たとえばクラシックやロック、ジャズに民族音楽、あるいはラップなどさまざまな音楽の要素をいい感じに取り入れつつ、広く大衆に向けて訴える音楽……なのかな。そういう意味で、音楽的な出自がバラバラな16人が生み出す本作は、極上のポップスであると思う。では何を訴えているのか? それはリスナーが判断することだが、"アントロポセン(=人新世。地質年代で言う完新世はすでに終わり、人類の時代に突入しているという考え方)"とのタイトルが示す通り、"世界やその未来のことを考えようよ"ということなのではないか。このポップスで世界の未来のことを考えてみませんか?
intoxicate (C)酒井優考
タワーレコード(vol.135(2018年8月20日発行号)掲載)
蓮沼を中心とする大所帯のモダンなオーケストラ(今回は総勢16名)による2作目が到着した。時に環ROYのラップや山田亮太の現代詩をフィーチャーし、ミニマルやドローンを採り込んだインストも動員する音世界は多面的な魅力に溢れているが、アルバムの軸にあるのは豊かな音色の管弦楽が踊る軽やかなグルーヴと、親しみやすい大らかなメロディーで、全体としての耳触りはあくまでもポップ。合唱や吹奏楽、あるいは住宅街から聴こえてくるピアノの演奏の如く生活に寄り添うサウンドを、本作ではこの編成でしか成し得ない形で表現しているように感じられる。〈街に凛とした音楽が流れENDLESS CRUISEへ〉("NEW")と歌われるように、これからの日々を彩り祝福する新しい音楽がここに。
bounce (C)澤田大輔
タワーレコード(vol.417(2018年7月25日発行号)掲載)