CAM JAZZ がプロデュースする若手の中で、最も注目を集めるアーティストの一人であるクラウディオ・フィリッピーニのトリオによるコンサート。このコンサートは、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のワイナリー、Terre Wineryにて。過去作品では、いずれもアコースティック・ピアノを中心にしていましたが、本作ではローズとエレピを演奏。しかし、フィリッピーニは元々、オリジナルの中でチェレステを効果的に使ったりするなどポップなセンスを見せ、スタンダード曲集では、エクスペリメンタルなアレンジや、エレクトリックなイフェクトも被せた"ラウンド・ミッドナイト”のような演奏も披露。エレピでの全曲演奏も、必然性を感じさせます。本コンサートでは、エルメート・パスコアール作曲、マイルス・デイヴィス縁の"リトル・チャーチ”を筆頭に、ジョー・ザヴィヌルのキャリア初期楽曲、ムラトゥ・アスタケ、ヴィンス・メンドーサといった、鬼才、秀才の楽曲をセレクトしている点にも注目。ソウル・ミュージックの延長線をいく演奏あり、マイルス・デイビスの60年代後半~70年代の変革期を感じさせる演奏あり、エチオ・ジャズの代表的楽曲の演奏あり、エレクトリック・ピアノをフィーチャーした歴史的な楽曲を、フィリッピーニがアレンジ。一方、フィリッピーニのオリジナルも2曲演奏。ヨーロッパ生まれの現代人らしいフィリッピーニのオリジナルと歴史的な楽曲が演奏されているところも興味深くあります。シリーズの他作品と同様、レコーディング及びミックスはステファノ・アメリオ、ミックスはダニーロ・ロッシ。アルテスオーノのスタジオで仕立てあげられています。
発売・販売元 提供資料(2018/06/07)