ウディ・ショウの来日は6度に及んでいますが、そのうちの3回はブルーノート・マウント・フジ・ジャズ・フェスティヴァルなどでアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズに加わったりしての来日で、自己のグループでやってきたのは初来日だった80年12月と81年11月、そして82年11月の3度。最初だけドラムがヴィクター・ルイスで、2 度目以降はトニー・リーダスが加わっていましたが、その他はスティーヴ・ターレ(tb)、マルグリュー・ミラー(p)、スタッフォード・ジェイムズ(b)がすべての来日公演に付き合っています。
今回リリースされたのは2度目の来日中、81年12月7日の東京公演での演奏6曲。 この年は、3月に『United』(CBS)を同じメンバーで録音しており、この来日公演は、それと翌年1月のenja盤『LotusFlower』(これも同じ顔触れ)との間を埋める録音ということになりますが、"Apex"、"From Moment to Moment"の2曲は、これまで聴けた録音よりもここでの演奏のほうが古く、これら2曲がこの来日時点ですでにクインテットのレパートリーとなっていたことがわかります。また、ショウ自身のMC もたっぷりと入っており、会場の雰囲気を思い出させてくれます。
ボーナス・トラックはショーの書いた名曲"Sweet Love Of Mine"ですが、これは、ショウも加わっていたパリス・リユニオン・バンドによる85年のオランダでの14分にも及ぶ演奏で、作曲者のショウ(カデンツァも最高!)はもちろん、ジョニー・グリフィンやケニー・ドゥルーなどのソロも聴くことができます。
発売・販売元 提供資料(2018/03/30)
ウッディ・ショウの晩年の日本でのライヴ録音、貴重な音楽の記録だ。フレディー・ハバードとともに60-70年代、ポスト・リー・モーガン、マイルス・デイビスの音楽をどんな風に構築するのだろうかと、当時のジャズファンをわくわくさせたトランペッターである。ラリー・ヤングとの名盤『ユニティ』における彼の演奏、また作曲の素晴らしさは格別だったしミューズ時代には、サックスのジョー・ヘンダーソンらとともにアフロ・ジャズのスタイルを作り上げた。ピアノは、若くして他界したマルグリュー・ミラーだ。ロバート・グラスパーにも影響を与えた彼の演奏も今やこうした録音でしか聴けないのか。
intoxicate (C)高見一樹
タワーレコード(vol.135(2018年8月20日発行号)掲載)