メジャー・デビュー・シングル「2・オン feat. スクールボーイQ」が米ビルボードRhythm Radioチャートで堂々の1位を記録し、全米シングル・チャートに21週チャートインし、ミュージック・ビデオ再生回数が1.4億回を突破するなど、新人ながらも異例の超ロング・ヒットを記録し華々しいデビューを飾ったストリート・クイーン=ティナーシェ。これまでもクリス・ブラウン、キッド・インク、カルヴィン・ハリス、ブリトニー・スピアーズなど様々な豪華アーティストともコラボしてきた彼女が、待望の3rdアルバムをリリース。アリーヤやジャネット直系とも言える官能的なシルキー・ヴォイスと確かな歌唱力、そして正統派90年代R&Bの流れを汲みながらも、自ら"革新的なR&B"と呼ぶヒップホップやエレクトロニカの要素を融合した新感覚サウンドが詰まった今作には、ミーゴスのオフセットが参加した「ノー・ドラマ」他、フューチャー、フレンチ・モンタナ、タイ・ダラー・サインら豪華ラッパーも集結されている。 (C)RS
JMD(2018/03/31)
初作『Aquarius』(2014年)のリリース後に次作として表題だけは明かされていたものの、延期を繰り返すうちに『Nightride』(配信のみ)が世に出され、結果的にサード・アルバム扱いとなった新作。以前からの縁となるスターゲイトらを除いて制作陣はほぼ一新され、ミーゴスのオフセットを迎えた幻惑トラップの先行ヒット"No Drama"やフレンチ・モンタナ&タイ・ダラー・サインと心地良いアイランド作法で絡む"Me So Bad"など今風の歩幅を弁えたポップな好曲が並ぶ。影のある浮遊モードも、フューチャーやリトル・ドラゴンとのコラボも総じてソツのない出来だが、それよりも鮮やかに耳残りするのは、快い加減速を伴ったサウンズ製の"No Contest"やアトランタ・ベース調に仕立てられたシングル"Superlove"(日本盤ボートラに収録)の素晴らしいフィット感。そうしたジャネット~シアラ系の路線が本来の資質にも志向にも適合しているように感じられつつ、ポテンシャルの高さで完成度を引き上げたような余裕の佳作。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.414(2018年4月25日発行号)掲載)