フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2018年05月18日 |
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規格品番 |
TRCP-230 |
レーベル |
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SKU |
4571260587458 |
そして、前作の大ブレイクを経て新作はどんな作品になっているのだろうか?新作では、意外ともいえる変化を軽やかに見せている。問いかけ?、それとも命令調なのか独特なアルバム・タイトル、いつもと違った表情を見せるクローズアップで撮られたセルフポートレイトのジャケット写真、そしてこの作品には、今までになかった素直さ、骨太な演奏、優しさに溢れる歌声、そして力強い歌詞が響く。言うなれば、自身の音楽的進化において注目すべき新たなフェーズに入ったのである。今の彼女からは言葉数を減らしながらも逆に多くのことが伝わってくる。かつて彼女は自身のフィルターを通した視点から世界を眺め歌っていたが、新作は、善人たち、悪人たち、愛する人々など、彼女に関わる色々なものに視点を移して歌っている。それらは親しい人から全く知らない人まで、実に様々な範囲まで及ぶ。
ファースト・シングル「Nameless, Faceless」は、その歌詞一つ一つが印象的だ。「アルファベットが入ったスープを飲み込んで、君よりもっと上手な言葉を吐き出せたらいいのに」。このネット上の醜い現象が現実世界において、誰もあずかり知らないところでひっきりなしに人々の安全を脅かすようなことになっていなければ、ただの喜劇で終わるのだが、現実には頻繁に起こっていることである。カナダの女流作家マーガレット・アトウッドの言葉から借りた一節がコーラスとなってまさにそのことを描き出している。「僕は誰もいない暗闇の公園を歩いて行きたい/女性に笑われるのを怖がる男性がいる/私は誰もいない暗闇の公園を歩いて行きたい/男性に殺されるのを怖がる女性がいる/私は手にしっかりと鍵束を握っている」
今現在においてもクレヴァーで捻りの効いた言葉使いやストーリー性溢れるその着眼点は全くもって変わるところがない。彼女はよりシリアスで外界へ向けたトーンで現在の社会情勢を切り取っていながらも、彼女の持つメロディアスで中毒性高い旋律は今もって健在である。
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 00:43:57
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1.[CD]
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カート・ヴァイルとの共演盤を挿んで到着した3年ぶりの新作。オーセンティックなギター・ロックというサウンドの主軸はそのままに、彼女の特徴でもあった難しい単語や抽象的な表現が歌詞から消えたのは、〈より多くの人に届けたい〉という気持ちの表れか。もっとも、曲名からして挑発的な"I'm Not Your Mother, I'm Not Your Bitch"など、しっかり毒気を残している点が頼もしい。ブリーダーズのディール姉妹もお返し客演。
bounce (C)上野功平タワーレコード (vol.415(2018年5月25日発行号)掲載)
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