ユーロポップ・ディスコ界の女王がついにアルバムをリリース!ポップ界を代表するカイリー・ミノーグの2015年にリリースされたクリスマス・アルバム『カイリー・クリスマス』以来3年ぶりとなアルバムが彼女の14枚目のスタジオ・アルバムとしてリリース! (C)RS
JMD(2018/02/14)
踊らなきゃ!という衝動に駆られるオープニング曲"Dancing"での明るく歌うカイリーの姿に一瞬で気持ちが高まり、そこからずっとキラッキラのダンス・ポップに心弾ませながら笑顔で聴いていたら、本編の最後になって〈一緒に笑い、ダンスしていた私と彼とのあの頃〉を思い出し、〈あなたがいないと音楽は悲しすぎるわ〉なんて歌うバラード"Music's Too Sad"がきたもんだから、切なくて泣きそうになりましたよ。何と見事な構成力! 大人だな~、と。そう唸らせられる14枚目のアルバムは、キース・アーバンやケニー・チェズニーのソングライティングを手掛けるスティーヴ・マキューアンらを迎え、ナッシュヴィルでレコーディングしたもの。アヴィーチーやゼッドらが推進してきたカントリーEDMに真正面からチャレンジした作品だ。"A Lifetime To Repair"ではフィドルやバンジョーを用いているが、そうした生楽器の温かみとカイリーの声の相性の良さが抜群。まさに黄金の傑作である。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.414(2018年4月25日発行号)掲載)